京王「準特急」廃止を惜しむ声 一方で「なぜ千歳烏山」「関西のレア種別はどうなる」
まだある日本国内の「レア種別」どこに残る?
さて、準特急なき後、「レア種別」は引き続きどこで見られるのでしょうか。SNS上でも名前が多く上がっていたのが、兵庫県を走る神戸電鉄の「特快速」です。
2021年現在、神戸電鉄に存在する種別は普通・準急・急行・特快速の4種類。この特異な「特快速」なる種別は、1995(平成7)年に誕生。当時は「特急」と「快速」があり、特快速は「特急よりも停車駅が多く、快速よりも少ない」という存在でした。幾度のダイヤ改正を経て、特快速だけが生き残って今に至ります。
さらに兵庫県には、山陽電鉄の「S特急」があります。特急と比較すると、末端部が各駅停車となるのですが、一部区間では特急が停まる駅を通過します。「S」は「Service」などの頭文字とされていますが、結局速いのか遅いのかよくわからないため、シンボル的な文字を冠して差別化を図ったというところでしょう。
またJR阪和線では、2018(平成30)年まで「B快速」という表示を掲げた列車が走っていました。熊取~和歌山間が各駅停車となるもので、1日数本のみ運転されていました。
さて、京王の「準特急」と考え方を異にするのが関西を走る阪急京都線で、2007(平成19)年に急行が廃止されたあとも快速急行だけが残っています。特急と快速急行は京都市内の2駅に停車するかどうかの違いだけで、しかも同時間帯に2つが混在することはありません。京王と違い、互いに相棒というよりも「シフト」で分担しているような関係性です。
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