ミサイルごそっと一度に投下 輸送機が攻撃兵器に一変する「ラピッドドラゴン」とは

「ラピッドドラゴン」がもたらす大きなメリット

「ラピッドドラゴン」の最大の特徴は、輸送機側に特段の改修を施す必要がないという点です。そのため、一度パレットを投下してしまえば、その後は輸送機としての任務にすぐさま復帰できるということになります。言い換えれば、「ラピッドドラゴン」は輸送機の活用の幅をさらに広げたものと評価することができるでしょう。

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「ラピッドドラゴン」の運用概要図。輸送機から投下されるまでは、通常の貨物の空中投下手順と変わらない(画像:空軍研究所/AFResearchLab)。

 さらに、「ラピッドドラゴン」はアメリカ空軍に大きなメリットをもたらすことが期待されます。まず、輸送機に爆撃機の能力を肩代わりさせることで、B-1BやB-2といった爆撃機、さらにF-15EやF-16、F-35といった戦闘機をより脅威度の高い目標の攻撃に集中させることができます。さらに、複数の輸送機を用いれば、大量のJASSM-ERを一挙に敵に向けて発射することができるため、敵の防空システムを飽和させることも可能になるでしょう。

 一方で、敵にしてみれば、輸送機に外観上の変化もないため、どの輸送機に「ラピッドドラゴン」が搭載されているのか判別することはほぼ不可能です。そのため、あらゆる機体からの攻撃の可能性を考慮しなければならず、攻撃よりも防御にリソースを割かなければならなくなります。これは、たとえば中国のように現在アメリカ軍に対して対艦ミサイルや弾道ミサイルといった攻撃的な性質の兵器で対抗しようとしている国に対しては、特に有効と考えられます。

実験に使用された特殊作戦機 MC-130J「コマンドーII」

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コメント

4件のコメント

  1. このラピッドドラゴンが運用される暁には、
    敵国は自国防衛のために、民間の輸送機も警戒・攻撃の対象としなければならなくなるのではないか?

    大変怖い事だと思います。

    • 民間の輸送機に対しては記事からのみだと対応してないのでは?
      仮にできても積載量等から現実的ではないとは思いますが……

  2. アメリカは同盟国も予備弾が自分と同じ位あると思っているのか、それとも予備弾込みで調達させるつもりなのか……。

  3. 脆弱な航空基地に依存しないといけないから日本が持っても意味無いような(>д