伊→独→日に所属、三国同盟の象徴のような潜水艦 黒潮に沈んだあまりに数奇な運命

第2次大戦前に軍事同盟を結んでいた日本とドイツ、イタリアは、戦争により物資や人員の交流が困難になりました。そこで白羽の矢が立ったのがイタリア潜水艦。遠路日本まで来た2隻は、最後には日本海軍の潜水艦に国籍変更しました。

ドイツ艦より外洋航行力が優れていたイタリア艦

 そのようななか、ドイツ海軍はイタリアの潜水艦に目を付けます。ドイツ占領下にあった南仏ボルドーの基地を拠点として、大西洋で独伊の両海軍は協同して潜水艦作戦を行っていたのですが、そこに停泊するイタリア潜水艦は明らかに自国ドイツの潜水艦よりも大きく、長距離航海に向いたものだったのです。

 そこでドイツ海軍はある計画を立てます。それは新型Uボートとの交換条件で、イタリア潜水艦9隻をドイツ海軍の指揮下に入れ、極東輸送用に改造し運用するというものです。この作戦内容は、まさに日独伊三国同盟を象徴するものでした。

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1942年頃の潜水艦「ルイージ・トレッリ」。1941年1月から翌年2月までに大西洋上で敵艦7隻計4万2850トンを撃沈している。1943年の輸送用改造では艦橋の13.2mm連装機関銃を除いて甲板上の100mm砲は撤去された(吉川和篤作画)。

 輸送計画は三国の海軍で立案されます。日本側から生ゴムや錫(スズ)、タングステンやモリブデン、そしてマラリアの特効薬キニーネなどの貴重な物資を、ドイツ側からは日本が求めている新型兵器の設計図やサンプルを提供するというものでした。

 そして1943(昭和18)年3月にはイタリア艦を選定し、極東到着時にマレー半島のペナン島(現マレーシア)基地と、スマトラ島(現インドネシア)北端にあるサバン島基地を使用することなど、具体的な計画を取り決めました。

【極東の写真館で撮影】ドイツの制服を着たイタリア人潜水艦乗り

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