あぁ~残念! 博物館入りすることなく廃車に 悲運なJR東日本の車両3選

215系近郊形電車

 オール2階建て(先頭車の1階部分は機器室)の車両である215系近郊形電車もそうでしょう。

 JR東日本では東海道本線の混雑を解消するため、113系電車のロングシート化や列車の増発を行ってきましたが、それでも混雑は解消しませんでした。そこで、東海道貨物線を活用して新たに朝夕の通勤ライナーを運行することとし、座席数を多く設けた車両として1992(平成4)年に215系(10両編成1本)が登場しました。

 215系の座席定員は1010人(普通車830人+グリーン車180人)で、2階建てグリーン車を組み込んだ211系0番台(セミクロスシート車)10両編成の706人(普通車526人+グリーン車180人)と比べ、普通車は約1.5倍も座席が多いのが特徴です。215系は当初、付属編成(5両)を連結した15両編成での運転も想定していましたが、付属編成の登場には至っていません。

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「ホリデー快速ビューやまなし」に充当されて中央本線を行く215系(2012年10月6日、伊藤真悟撮影)。

 215系は1992年4月20日の「湘南ライナー4号」から営業運転を開始。平日の「湘南ライナー3号、4号」と平日日中の快速「アクティー」で使用されました。とくに快速「アクティー」では乗車券のみで普通車の2階建て車両に乗車できることから、その人気は高かったといいます。

 1993(平成5)年には10両編成3本を増備します。「湘南ライナー」と快速「アクティー」だけでなく平日の「湘南新宿ライナー」や休日の「ホリデー快速ビューやまなし」にも充当し、1998(平成10)年3月14日からは土休日運転の「ホリデー快速ビュー湘南」(新宿~平塚間)、「ホリデー快速ビュー鎌倉」(新宿~逗子間)にも使用するようになり、幅広い運用をこなします。

 しかし東海道本線では15両編成の列車が増え、10両編成の215系は座席数は多いものの片側2ドアということもあり、快速「アクティー」では乗り降りに時間がかかるため遅れが頻発するようになります。そこで215系は2001(平成13)年12月1日より、快速「アクティー」から湘南新宿ラインへと転身。「ホリデー快速ビュー湘南」「ホリデー快速ビュー鎌倉」の運転はなくなりましたが、日常的に新宿~横須賀線・東海道線方面の列車に乗車できるようになりました。

 それも束の間、2004(平成16)年12月から湘南新宿ラインで使用する車両はすべてE231系となり、215系は「湘南ライナー」と、2002(平成14)年12月に「湘南新宿ライナー」から列車名を変更した「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」のみに。季節運行で「ホリデー快速ビューやまなし」は残りましたが、同列車は2020年11月で運行を終了。「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」も特急「湘南」化により2021年3月で運行を終了したのも記憶に新しいところです。

 役目を終えた215系は、10両編成2本が長野総合車両センター、もう2本が盛岡車両センター青森派出所へと輸送され、すべての車両の解体が完了間近です。

 JR東日本唯一のオール2階建て車という特徴を持ちながらも保存されることはないでしょう。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. ED14
    ED78
    ホハ12000など

    きりがない