船長が陸にいる時代に? 世界初「東京湾で大型船無人運航」の凄み 超混雑海域の成功に自信

世界有数の混雑海域であり海上交通の難所として知られる東京湾から伊勢湾にかけて、大型コンテナ船の無人運航が成功裡に行われました。実用化への期待が高まる無人運航船。船長すら船からいなくなる時代がきそうです。

全行程を無人で航行

 外洋の航行中は天候に恵まれず、秒速15m以上の強風、左右13度以上の揺れ、そしてシステムの健全性に影響する速力系が正常な数値を捕捉できなくなるという事態も発生したものの、「すざく」は自律での航行を完遂。伊勢湾内の輻輳海域である伊良湖水道も難なくクリアしました。

 復路では千葉市・幕張に設置された「陸上支援センター」からの遠隔操船も行っています。東京港の大井水産ふ頭の到着時には、あらかじめ策定したルートをなぞりつつ、アプローチ直前に周囲の状況から「すざく」が自ら判断して最適なルートを導き出し、自動での着桟を実行しました。往路の無人航行率は97.4%、復路の無人航行率は99.7%と高く、離岸操船、湾内航行、沿岸航行、着岸操船といった全てのシチュエーションで無人運航に成功しています。

船の操作は陸上から

 今回、「すざく」の運航をサポートした「陸上支援センター」は、「統合表示ブロック」と「非常対応ブロック」で構成されており、陸上オペレーターとして船長と機関長の2名を配置します。法令の関係上、船にも船長が配置されたものの、指示出しは「陸上の船長」が行っていたのです。将来的には陸上船員だけで船を運航することも想定しています。

「統合表示ブロック」では気象・海象やオペレーターの意思などを加味した航海計画の作成、機関の異常予知を含む船上機器の状態監視といった、情報収集・分析を主に行います。船舶の交通密度や過去の事故データ、地形データといった情報も表示されるため、より安全な運航へとつなげることができます。

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包括的な無人運航システムの概要図(画像:日本財団)。

「非常対応ブロック」は1つの椅子を中心に複数のモニターが取り囲んでおり、船体周囲の映像だけでなく、レーダー、海図、機器のアラート情報が確認できるようになっています。さらに自船と他船の情報をVRで3次元表示するシステムも搭載。緊急時には陸上から海上の船舶を直接制御できる遠隔操船もここから行います。

この陸上支援センターにて、「最短時間の航路」「希望時間に合わせた航路」「最低燃費の航路」などの要求に応じた最適航路を計画し、本船の状況を監視しながら無人運航が行われました。

【快挙!】無人運航に成功した790km“輻輳海域”ルートほか 画像で見る

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コメント

1件のコメント

  1. 東京湾というと漁船が自衛艦とぶつかって沈没したことがありましたね

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