全線再開は6月以降 地震で被災の阿武隈急行線、復旧進む 特に橋梁の損傷大きく

まずは宮城県側から開通する見通し。

路盤や駅ホーム、信号機に至るまで被害

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阿武隈急行8100系電車「伊達なトレインプロジェクト」ラッピング車両(画像:阿武隈急行)。

 2022年3月16日(水)深夜に発生した地震により、福島県の福島駅から宮城県柴田町の槻木駅までを結ぶ阿武隈急行線は、全線で運転を見合わせています。被害の全貌、復旧の見通しが3月下旬、明らかになりました。

 土木関係では、福島市内にある第1阿武隈川橋梁の橋脚に、損傷が複数見つかったほか、そのほかの箇所でも法面沈下、擁壁損傷などが複数確認されました。

 軌道関係では約20の区間や駅で、バラストの流出、枕木の破損、路盤の沈下などが多数見つかっています。駅でもホームの損傷などが複数確認されています。

 ほかにも信号機の傾斜、電線の切断、その他の設備機器の柱傾斜など、全線にわたって大小様々な被害が出ている状況です。

 3月30日(水)現在、宮城県側の梁川~槻木間において被災車両の基地への収容が済んだことから、復旧工事が進められています。同区間の運転再開は、4月下旬を予定しています。

 福島県側の福島~梁川間においては、橋梁の被害も大きいことから、5月末までは不通となる見通しです。

 阿武隈急行は「ご利用の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしております」としつつ、運転再開までの期間、定期路線バスを含めた代替輸送を検討し、詳細が決まり次第告知するとしています。

【了】

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