ブルートレインのクルーを解放した“オール電化”食堂車「ナシ20形」 超繁忙の在りし日々

旧国鉄のブルートレインこと20系客車は、3等座席車でも冷房を完備し、明るい蛍光灯を備えるなど時代の先端を行き「走るホテル」と呼ばれました。その顔ともいえる食堂車「ナシ20形」のクルーは多忙な日々を送っていたようです。

「走るホテル」と呼ばれるまでに

 京都鉄道博物館には20系特急形客車の食堂車「ナシ20形」が保存されています。20系は最初に「ブルートレイン」と呼ばれた客車です。

 それまでの客車は、列車の目的ごとに編成を組み替えるもので、本格的な寝台特急の嚆矢である「あさかぜ」も急行用車両の寄せ集めでした。しかし20系は「固定編成」であり、ディーゼル発電機を備えた電源車から、十分な電力供給が行われるのが特徴でした。それまでの客車は多くが、車軸の回転で発電していたので、安定した電力供給が難しかったのです。

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交通科学博物館時代のナシ20形食堂車(2014年2月、安藤昌季撮影)。

 この問題を解決した20系では、安定した電力供給を背景に全客車へ冷房装置が備えられ、照明は明るい蛍光灯、側窓も固定窓となりました。空気ばね台車、車端ダンパーの設置もあって「揺れず、静かで、冷暖房完備」の設備が大好評となり、「走るホテル」とまで呼ばれました。

 ナシ20形は、そんな「走るホテル」に組み込まれた食堂車です。車両製作は日本車輛(0番台)と日立(50番台)の2社が担当しましたが、インテリアについて日本車輛は高島屋へ、日立はインダストリアルデザイナー・鈴木富久治氏へ、それぞれ依頼しました。

 日立製のナシ20形は現存しませんが、テーブルごとにスポット照明を備え、天井灯は間接照明を採用、椅子は丸みを帯びていました。一方の日本車輛製は、天井に一列の蛍光灯、窓上に半関節照明を備え、暖色系の内装でした。

【写真】ナシ20形の車内をたっぷり見る

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コメント

1件のコメント

  1. 電気レンジの採用はカシ36が最初ですね。