「特急の近鉄」の象徴? 歴代最大勢力12200系 50年経てもなお生きる元「新スナックカー」

数ある「近鉄特急」のなかでも主力だったのが12200系です。「新スナックカー」としてデビューし、特急車両としては52年目にして引退したものの、改造車両は今なお現役。なぜここまで重宝されたのでしょうか。

2回行われたリニューアル ただし2両編成を除く

 近鉄の車両はリニューアルを都度実施していますが、12200系では2回行われました。1回目は1985(昭和60)年から1996(平成8)年にかけて行われ、早期に廃車された2両を除く166両に実施。このリニューアルでは前面に大きく手が加えられ、貫通扉に行先表示器が設置されました。それまでは左右に付く標識灯の上に行先が表示され、貫通扉には「特急」のマークがありました。

 また、同時期に車体色も少し変えています。近鉄特急と言えば、オレンジと紺のツートンカラーが有名でしたが、紺の色合いを少し変えているのです。引退直前の2020年には12251編成に昔の塗装を復刻していますが、その違いは並べてみると分かります。

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近鉄12200系の編成表(柴田東吾作成)。

 さらに内装も一新していますが、その途上でデザインを変えています。リニューアルを始めた当初は、「サニーカー」こと12400系電車などに準じたオレンジ色の座席に白い壁面としていましたが、1990(平成2)年以降にリニューアルされた車両では、出入口のドアと客室との間に壁を設けて分離したほか、1991(平成3)年以降では、21000系「アーバンライナー」に似た客室に改装されています。

 2回目のリニューアルは、1998(平成10)年から2008(平成20)年かけて行われました。内装はそのままにトイレや座席を一新しています。施工内容は時期や編成によって異なりますが、施工時期の遅い編成では座席の交換を行っています。

 しかし2回目のリニューアルを行った頃、近鉄特急では運行の縮小も進められていました。4両編成では2回目のリニューアルが進みましたが、この際に中間車を廃車して2両編成に短縮した編成が出たほか、6両編成が消滅して4両編成に短縮されています。一方で、2両編成は2回目のリニューアルを行わずに2000(平成12)年から本格的な廃車が進められたため、先述した4両→2両の短縮編成が残された格好です。

 このように近代化を図りながらも、短編成ゆえに柔軟な運用ができたことから、12200系は実に2021年まで現役を貫きました。また一部編成は、団体専用車の「おおぞらII」「かぎろひ」、そして先述した観光特急「あをによし」に改造され、いまだ現役です。

【了】

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Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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