なぜ休日は快速通過? 高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪「杉並3駅」 長年続く風景の発端

“一部の快速”を停車させる

 国鉄は、三鷹以西からの速達性を重視し、総武線に加えて中央線までも停車させようとはしませんでした。しかし高度経済成長も相まって、「杉並3駅」の利用が年々増加していた時期です。「通過電車があることで買い物客が減る」ことを危惧した地元商店街の要望などもあり、杉並区は国鉄に対し、中央線のホームも設けるよう働きかけます。

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「杉並3駅」である、西荻窪、阿佐ヶ谷、高円寺の各駅(画像:写真AC)。

 国鉄は1968(昭和43)年、杉並区に“一部の快速”を停車させることを約束。それこそが、平日のみ「杉並3駅」に快速を停車させることだったのです。なお、この際に国鉄は「将来の三鷹以西の(複々線)延伸計画にあたっては、中野~三鷹間の運行形態を再検討する」としていましたが、複々線区間は延伸しないまま現在に至ります。

 かねてより中央線快速は朝ラッシュ時間帯、特に上りの混雑が激しく、遠方の通勤客からは停車駅を減らしたダイヤ設定を求める声が上がっていました。もともと「杉並3駅」を通過していた特別快速(のちの中央特快)に加え、通勤快速、青梅特快、通勤特快といった列車が、1980年代後半から90年代前半にかけ相次いで設定。1994(平成6)年12月には、それまで平日ダイヤだった土曜日も休日となったため、快速が土曜日も杉並3駅を通過する現在のようなダイヤが確立されました。

【了】

※一部修正しました(7月14日 20時40分)。

【快速しらんぷり…】「土休日の」中央快速線ホーム

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コメント

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1件のコメント

  1. 昨年まで30年以上阿佐ヶ谷に住んでいたので、快速が休日通過になった前後のことも記憶しています。
    遠方の利便性を高めるという意味は理解できたのですが、替わりに総武線の中野止まりを全部三鷹までにすべきではないかと思っていました。
    中野行きが2本続く「魔の時間帯」のことはわかる方もいらっしゃるのではないでしょうか。