ブルーインパルスも愛用 空自のワークホース飛行機「T-4」初飛行-1985.7.29
初飛行からもうすぐ40年、そろそろ後継が必要です。
旧式化したアメリカ製ジェット練習機の代替として
1985(昭和60)年7月29日、川崎重工が開発したT-4練習機が初飛行しました。
本機は、エンジンを含めオール日本製の純国産ジェット機なのが特徴です。なお、日本初の量産ジェット機として誕生したT-1練習機の後期生産型T-1Bが、石川島播磨重工(現IHI)製の国産エンジンを搭載して初の純国産ジェット機になったため、T-4は2例目になります。
T-4は、航空自衛隊では「中等練習機」という位置付けです。T-3(退役済み)やT-7といったプロペラ推進の初等練習機と、T-2(退役済み)やF-2Bなど戦闘機に準じた性能を持つ「高等練習機」とのあいだに位置する機体になります。
導入以前、航空自衛隊ではアメリカ製のT-33や国産のT-1といったジェット練習機を用いていましたが、これらは古く、近代的な教育課程にはそぐわない機体でした。とくにT-33は、アメリカ空軍(当時はまだ陸軍航空軍)初の実用ジェット戦闘機であるP-80(のちにF-80に改称)をベースに2人乗りへ改造するなどした機体で、原型P-80の初飛行は第2次世界大戦中の1944(昭和19)年であるなど、T-1と比べても旧式であったことから、1990年代を見据えた場合、より早い入れ替えが求められていました。
T-4の開発は1970年代後半より本格化、1980(昭和55)年5月には川崎重工、三菱重工、富士重工の3社が応募。その結果、9月4日に川崎重工の案が採用され、これにより同社を中心に、三菱重工と富士重工が協力する形で開発が進められることが決まります。
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