名神高速「2枚並ぶキロポスト」の謎 数字に400mのズレ 正しい距離はどっちなんだ!?

キロポストどうしよう…せや、2つ付けちゃえ!?

 今須トンネルルートの開通により全長が短くなると、トンネルの出口から京都側は、キロポストを全て取り替えなければならない、ということになります。

 そこで、トンネルの出口(京都側)に2枚のキロポストを設置し、全て交換しなくていいようにしたのです。つまり、上り線トンネルの入口の「393.2」キロポストは改良前の、その上に設置されている「392.8」キロポストは改良後の数字ということになります。

 こうしたズレがあるとはいえ、全体で見れば、前出したキロポストの役割を損なうことはないかしれません。しかしなかには、このズレが顕在化しているものがあります。それは、SAなどで配布している“紙の地図”です。

 NEXCO西日本が配布している「高速道路ガイドマップ」で、名神は東名からの通しのキロ程が記載されており、今須トンネルより京都側の米原JCTは「405.5」キロ地点とされています。一方、2022年春に配布を終了したNEXCO中日本の「サービスエリアガイド」では、名神は小牧ICからの距離でキロ程が記載され、米原JCTは「58.4」キロ地点となっていました。これに東名から小牧ICまでのキロ程346.7を足した数字は「405.1」。つまり、今須の改良による400m短縮が反映された数字になっています。

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今須トンネル周辺はルートの付け替えが行われている(乗りものニュース編集部撮影)。

 全国各地に存在するキロポストは、一見して機械的に設けられている印象があるかもしれませんが、よく見ると、そこには人間らしい戸惑いや、努力の形跡がうかがえることがあるのです。

【了】

【写真】名神の数字が違う「2つ並んだキロポスト」 画像で見る

Writer: 高野真由

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コメント

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1件のコメント

  1. 世田谷から392.8kmってことはないですよね