空自の最新戦闘機F-35が本気出してきた? 米製最新武器もズラリ展示 圧巻の三沢航空祭

初展示されたF-35Aの各種装備

 航空自衛隊では戦闘機に搭載する武装、特にミサイルの国産化をこれまで重点的に進めていました。空対空ミサイルの場合、現用だけでも90式空対空誘導弾(AAM-3)、99式空対空誘導弾(AAM-4)、04式空対空誘導弾(AAM-5)と、短・中射程の空対空ミサイルを国産装備品として開発。また、対艦ミサイルでは我が国初の国産対艦ミサイルである80式空対艦誘導弾(ASM-1)を皮切りにF-2戦闘機が運用する93式空対艦誘導弾(ASM-2)を実用化しており、現在ではさらに高性能なASM-3(改)などを開発中です。

 しかし、アメリカ製のF-35には国産開発の武装が対応していないことから、機体と同様に外国製の物が新しく採用・導入されています。また、第五世代の多用途戦闘機という概念自体が新しいため、航空自衛隊にとっては初めてとなる装備品も多く、その点が従来のF-15J「イーグル」やF-2といった戦闘機と比べて国産の武器が少ない理由のひとつにもなっているようです。

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2022年9月11日に開催された三沢基地航空祭で展示された航空自衛隊のF-35A戦闘機(布留川 司撮影)。

 展示されていたのは、ミサイルではAIM-120C「アムラーム」。対地攻撃用としてはレーザー誘導爆弾のGBU-12「ペーブウェイII」、GPS/慣性航法装置誘導のGBU-31(V)1「JDAM」、そして日本国内で見るのは珍しいGBU-39/B「SDB-1(小直径爆弾)」などでした。

「アムラーム」はレーダー誘導方式の中射程空対空ミサイルです。弾頭部分にレーダーが搭載されており、発射後はミサイル単体で目標に向かうことができる、いわゆるアクティブ誘導方式のミサイルで、ミサイルそのものが発射母機の誘導を必要とせずに自ら目標めがけて飛んで行ってくれるため、発射した戦闘機は、すぐさま離脱や次の攻撃に移ることができます。

 これは「撃ちっぱなし能力」と呼ばれるもので、これがあると戦闘機自体が空中戦において高い性能をいかんなく発揮することができるため、現在アメリカを中心とした同盟国で主流となりつつある空対空兵器です。また、最大射程もC型では約100kmあるといわれています。

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