生まれ故郷 立川へ「一式双発高等練習機」旧陸軍の万能機 80年間どこにあった?

第2次大戦中の旧軍機、一式双発高等練習機が2021年に引き続き、2022年10月にも立川で公開されました。同機は、航空遺産にも認定されるほど貴重な機体だとか。どこがレアなのか、そして立川に来る前はどこにあったのか振り返ります。

使い勝手に優れた万能練習機として

 そもそも一式双発高等練習機が生まれるきっかけとなったのは、1939(昭和14)年3月に旧日本陸軍が出した新型機の開発要求でした。

 当時、陸軍は九五式二型練習機の後継機として、操縦訓練だけでなく航法や通信、射撃、写真撮影など、機上作業全般に幅広く使用できる、多目的に使える高等練習機を欲しており、その試作を立川飛行機に依頼したのです。なお、これは立川飛行機にとって、全金属製、引込み式脚を備えた初の双発エンジン機ともなりました。

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1941年に制式採用された一式双発高等練習機(キ54)の当時の写真。力強くハ13甲型エンジンを回している(吉川和篤所蔵)。

 同社は、中島九七式輸送機並びに、ロッキード・スーパーエレクトラ旅客機をライセンス生産したロ式輸送機の製造経験を活かして、この双発新型機の開発に取り組みます。結果、1940(昭和15)年6月に初飛行に成功、飛行試験も良好で、小規模な改修の後、1941(昭和16)年7月に一式双発高等練習機(キ54)として制式採用されました。

 機体サイズは、全長約12m、翼幅約18m。搭載された日立製の「ハ13甲型」空冷9気筒エンジンは信頼性が高く、視界の良い操縦席や様々な訓練に対応できる広い機内などと相まって、使い勝手に優れた練習機として陸軍などから高い評価を受けます。そのため、多目的練習機としてだけではなく、輸送機タイプ(キ54丙)や哨戒機タイプ(キ54丁)も造られ、連絡機や落下傘部隊の降下練習機としても重用されました。

 こうした派生型まで含めると一式双発高等練習機(キ54)シリーズは合計1342機が生産されています。

【コックピットやエンジンも】80年前の航空技術を見た! 公開された「一式双練」

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