「列車から避難できない」解消なるか 京王が新型ホームドア導入へ 緊急脱出口を確保

京王線の事件では、ホームドアが裏目に出てしまいました。

高見沢サイバネティックス製

Large 221229 twilight 01

拡大画像

訓練の様子。緊急停車したため、列車のドアはホームドアの開口位置とずれている。乗客の避難はもとより、ストレッチャーや車いすがここを通るのは困難だ(2022年4月21日、大藤碩哉撮影)。

 京王線の笹塚駅1番線および4番線(東京都渋谷区)において、2023年2月26日(日)始発からホームドアが稼働しますが、これは緊急脱出口を装備した新型だそうです。

 メーカーである高見沢サイバネティックスによると、ホームドアの戸袋部分を手動でスライドでき、万が一車両のドア位置とずれた場合でも、脱出口を確保できるといいます。ホームドアは通常、列車が定位置を外れて停止した場合、乗客の危険防止の観点から意図的に開かないように設計されています。

 緊急脱出口の装備は、戸袋部を分割・小型化することで実現。これにより、脱出口を任意の場所に設置できるほか、乗務員の乗降扉としても使用できます。なお扉はスライド式であるため、脱出扉を開いた際もホームの乗客との接触を防ぐことができ、また狭い場所への設置が可能になります。

 京王線では2021年10月31日、走行中の列車内で乗客が、ハロウィンの仮装をした男に切りつけられる事件が発生。その際、緊急停止した列車のドアがホームドアとずれてしまったため、乗客が迅速に避難できないこと、救急隊などが車内へ急行できないことが問題視されました。

【了】

【画像】緊急脱出口を開いた様子

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。