なぜ電車を販売? そして精神科病院が購入? 東急8500系ついに旅立ち 「想定以上の経費」どうクリア
8500系を売ろうと思ったきっかけは
なおクラウドファンディングで集まった金額は、医療系で歴代4位、鉄道系で歴代2位とのこと。「漕ぎつけるまで骨が折れましたが、一部からは大成功という評価をいただきました」と、諏訪理事は笑顔を見せました。
東急電鉄 車両部の門田吉人さんは、そもそも8500系を一般向けに販売しようとしたきっかけについて「東急線では使わなくなっても他社様では需要があるので、リユースしたいと以前から考えていました。ただコロナ禍で買い手がなく廃車にするしかなくなり、しかし費用をかけてスクラップにするくらいなら、ウワサで聞いていた“一般でも買いたいという人”に売れるのではないかと思い、企画しました」と話しました。
「弊社は昨年、創立100周年を迎えましたが、8500系はその半分を走ってきており、多摩田園都市を支えてきた、盛り上げてきた車両という認識です。ここで廃車にするのはあまりにももったいないという思いでしたが、諏訪さんに購入いただき、今後50年、100年と飾っていただきたいと思います。我々の車両が活用されることを、非常に嬉しく思います」(東急電鉄 車両部の門田吉人さん)
なお、東急電鉄には営業運行を終えた8500系がいくつか残されていますが、門田さんによればそれらの今後の活用については未定であり、仮に展示などが決定したら告知したいと話しました。
【了】
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