「F-35大国ニッポン」への地ならし? IHIによるエンジン整備事業の大きな可能性 やがて米軍機、韓国機も!?

東京のIHI瑞穂基地でF-35戦闘機のエンジン整備事業が始まります。もともとアメリカの方針によるものですが、今後、多くのF-35を導入する航空自衛隊を下支えするだけでなく、国内航空産業にもたらす恩恵はけっこう大きそうです。

F-35のエンジン整備を東京のIHI工場で

 防衛省とIHIは2023年6月29日、東京都瑞穂町に所在するIHI瑞穂工場が、F-35戦闘機に搭載されるF135ターボファンエンジンの整備拠点(リージョナルデポ)として、同月30日以降、同エンジンの整備事業を開始すると発表しました。

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航空自衛隊のF-35A(画像:航空自衛隊)。

 F-35は当初から、アメリカ以外の国でも多数の採用が見込まれていました。このため開発を主導したアメリカは、イタリアのカーメリと日本の愛知県小牧市に機体のFACO(Final Assembly & Check Out)施設をそれぞれ設置。各企業が製造した部品やコンポーネントを使用して、最終組み立てと検査を行っています。

 また、エンジンに関してもヨーロッパはカーメリ、アジア太平洋は南半球のオーストラリア、そして北半球の東京・瑞穂に国際整備拠点を置く方向で、当該国の政府や企業と調整を進めてきました。

 F135ターボファン・エンジンの国際整備拠点はMRO&U(Maintenance Repair Overhaul and Upgrade)施設とも呼ばれており、エンジンの定期検査だけではなく、臨時の分解・検査整備や改修なども手がける予定となっています。

 このF135エンジンのMRO&U施設は、企業としてのIHI、さらに言えば国内航空産業基盤の維持と成長の観点でも期待されています。

空自戦闘機3種のエンジン、1機だけ生産方法が違う

 というのも、航空自衛隊は2023年7月の時点で、F-35A、F-15J/DJ、F-2A/Bという3種類の戦闘機を運用していますが、それぞれのエンジンは日本の“関与”の度合いが多少異なっているからです。

 F-15J/DJの大部分の機体に搭載されているF100-IHI-100ターボファン・エンジンはアメリカのエンジンメーカーのプラット・アンド・ホイットニー、F-2に搭載されているIHI/GE F110-IHI-129 ターボファン・エンジンは同じくアメリカのエンジンメーカーであるゼネラル・エレクトリックにライセンス料を支払ってIHIで国産化(ライセンス生産)されたものです。

 しかし、航空自衛隊向けのF-35Aに搭載されるF135ターボファン・エンジンは、プラット・アンド・ホイットニーから下請けの形で、海外メーカーが製造した部品を使用する最終組み立て(ノックダウン生産)と試運転などを行っているのみ。ライセンス生産に比べて、 スタッフが習得できる技術が少なかったのです。

【え…】東京だけどほぼ“アメリカ”の隣 IHI工場の場所(画像)

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コメント

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1件のコメント

  1.  以下を納税者として断固反対する。

    〜韓国空軍のF-35Aに搭載されるF135ターボファン・エンジンのMRO &U事業を、IHIが手がける可能性〜

     曲解した儒教精神のせいで、エゴイズムにまみれ感謝と敬意が皆無の、サイコパスしか生きられない病気の国。
     仮に最上の整備をしても、被害妄想的クレームで料金の踏み倒しをしてくるに違いない。最初から関わらないことが一番。