米国 トルコへの最新版F-16の売却進める スウェーデンNATO入り支持の見返り説を国務長官は否定
タイミング的にね…。
ギリシャへの配慮が一番の懸念材料
米国のアントニー・ブリンケン国務長官は2023年7月12日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で訪問中のリトアニア首都のビリニュスで、米ニュースメディアであるMSNBCのインタビューに応じ、トルコへのF-16航空機の引き渡しに承認に関する質問に答えました。
MSNBCによると、ブリンケン国務長官は「トルコがこれらの航空機を購入することは米国とNATOの利益になる。この同盟を可能な限り強力にするためにすべての加盟国が必要な技術を確実に保有できるようにすることだ」と答えたようです。
トルコが購入の意向を示しているのはブロック70と呼ばれるF-16シリーズの最新型40機と、現在保有しているF-16向けの近代化キットです。これまで、トルコへの売却は、同国がロシア製地対空ミサイルシステム「S-400」を購入した関係で、2019年にF-35戦闘機計画から排除して以降、慎重になっていました。
そのため、F-16売却への動き関しては、トルコが反対していたNATOへのスウェーデン加盟を、今回の会談で一転して支持した見返りとも噂されていますが、同件に関してはブリンケン氏は否定し、米国、そしてNATOの利益になることであると述べたようです。
なお、トルコへのF-16引き渡しに関しては、米議会でも反対の意見があり、本国での調整が必要となります。早ければ1週間以内に決定が下されるようです。
この引き渡しで一番の懸念材料となっているのが、同じNATO加盟国でありながらトルコと対立関係にあるギリシャとの調整です。そのため購入したF-16がギリシャに対する行動に使用された場合、トルコへの供与を即時停止するような制度を設けるべきと、複数人の下院議員から、ブリンケン国務長官へ要請があったようです。
【了】
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