「維持する余裕ない!」旗艦務めるロシア唯一の原子力水上戦闘艦 まもなく退役
世界で唯一、現役使用中の原子力巡洋艦です。
3番艦の現役復帰を待って退役へ
ロシアの国営メディアであるタス通信は2023年7月14日、ロシア海軍の情報筋のハナシとして、原子力ミサイル巡洋艦「ピョートル・ヴェリーキイ」が退役すると報じました。
同艦はキーロフ級ミサイル巡洋艦の4番艦として建造された原子力推進艦で、全長251m、満載排水量約2万8000トンあり、空母を除くと、世界最大の水上戦闘艦になるとのこと。2023年現在、ロシア北方艦隊の旗艦を務めています。
すでに1番艦と2番艦は退役しており、3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」は現役復帰に向けた修復と近代化改装のために長らくドック入りしているため、同型艦の中で唯一現役で運用される船でした。
しかし「ピョートル・ヴェリーキイ」は老朽化が進んでおり、今後も現役であり続けるためには電子装備やミサイル関連設備などを更新する必要があるとのこと。ロシア海軍にはそこまでして維持する余裕はないため、近代化改装が施される3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」の再就役をもって、それと入れ替わる形で退役させるそうです。
なお、計画では「アドミラル・ナヒーモフ」は2024年に現役復帰する予定です。
「ピョートル・ヴェリーキイ」は、1989年4月29日に進水するも、艤装中にソビエト連邦が崩壊したため、その後長らく放置状態にあり、進水から12年経った1998年4月9日にようやく就役するといった経緯も持っています。
【了】
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