【空から撮った鉄道】渋谷駅と御茶ノ水駅 谷間のターミナル駅は再開発で「さらに谷深く」なった
空から撮った鉄道では、渋谷駅の再開発状況をお伝えしてきました。新たに御茶ノ水駅も加えて、2023年5月に空撮した2つの谷間のターミナル駅の再開発光景を紹介します。
この記事の目次
・むしろ曇天の撮影が好都合、なぜ?
・谷底の渋谷駅 ビルが建ち際立つ谷間
・川縁りの御茶ノ水駅 工事も一苦労
・甲武鉄道の初代 御茶ノ水駅があったのは…
【画像枚数】全11点
むしろ曇天の撮影が好都合、なぜ?
都心のターミナル駅は、常にどこかで再開発が行われています。東京駅は丸の内駅舎の復原が記憶に新しく、品川駅界隈は高輪ゲートウェイ駅の新設や、車両基地跡で再開発中に出土した150年前の海上築堤「高輪築堤」がニュースになりました。
すり鉢状地形の底辺部にある渋谷駅では、戦後に構築されたターミナル構造を刷新し、東急東横線の地下化、百貨店ビルの解体、高層ビルの建設が行われています。今回は“谷間”つながりで、神田川の谷間にへばりつくJR中央線の御茶ノ水駅を追加して、2023年5月に上空から捉えた最新の再開発状況を紹介します。
渋谷駅は旧東横線跡地に竣工した「渋谷ストリーム」や「渋谷スクランブルスクエア東棟」など高層ビルが隣接し、晴れると影が強くなってディティールが見えず、曇天の日に撮影することにしました。
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Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。