【空から撮った鉄道】2022年春の渋谷駅再開発の状況 旧東急東横店西館をメインに

「空から撮った鉄道」で取り上げた渋谷駅。しばらく経つうち、大きな変化がありました。2022年春の上空リポートです。渋谷駅の顔であった旧東横店西館の解体状況を中心に紹介します。

この記事の目次

・上空から山手線内回りホームの電車はほとんど見えず
・狙うは解体現場の下を走る銀座線
・桜丘地区も大きく変わる
・往時の姿をとどめている場所もわずかに残る

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上空から山手線内回りホームの電車はほとんど見えず

 渋谷駅は2010(平成22)年から「渋谷駅街区土地区画整理事業」が施行され、再開発事業が本格的にスタートしました。それから12年。私は渋谷出身ということもあって、日本一激変するターミナル駅の空撮記録を、誰に頼まれるわけでもなく(元東急の知人談)続けてきました。

 2021年は東急百貨店東横店西館・南館の解体が始まり、いよいよ渋谷駅のシンボルであった建物の最後が消えようとしています。そこで2022年3月4日、高輪築堤の撮影なども含めて渋谷駅も空撮しました。

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再開発著しい渋谷駅。東急百貨店東横店西館は上階からの解体作業が続く。手前のビルは東急プラザから生まれ変わった「渋谷フクラス」(2022年3月4日、吉永陽一撮影)。

 渋谷駅は高層ビルが次々と竣工して、もうすっかりと目が慣れました。JR山手線と埼京線ホームが並び、山手線内回りの2番線も広がっているため、ホーム屋根は幅広となりました。そのため電車はほとんど見えません。山手線ホームもあと数年で外回り1番線の片ホームが撤去され、幅の広い島式ホームとなります。今後も大工事が控えているのです。

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渋谷区立宮下公園は複合施設「ミヤシタパーク」の屋上に移設となり、近代的な公園に生まれ変わった。その横を埼京線のE233系7000番台が渋谷駅へと向かう(2022年3月4日、吉永陽一撮影)。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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