"ホンダ勢"も活躍 今年の「鈴鹿のF1」は違う! ドラマだらけで楽しすぎる件 日本人選手に「驚異の助っ人新人」も
日本で大活躍中のドライバーも「凱旋」
●もうひとりの「日本凱旋レース」
さて、鈴鹿に凱旋してくるのは、角田裕毅だけではありません。チームメイトのリアム・ローソン(ニュージーランド)も同じです。
ローソンはF2の経験を経て、2023年に日本の最高峰シリーズ「スーパーフォーミュラ」へフル参戦。知らない土地でのデビュー戦でいきなり優勝し、「またヤバい外国人が来た」と日本のファンを戦々恐々とさせました。残り2レースを残し、宮田莉朋とチャンピオン争いで2位に付けています。
そのローソンですが、もともとアルファタウリに乗っていたダニエル・リカルド(オーストラリア)が骨折で離脱したため急遽F1デビューを果たしたのです。デビュー戦のオランダGPで大雨やクラッシュなど大混乱のレースを見事完走。3レース目の前戦で見事ポイントを獲得(9位)し、評価はうなぎ上りです。この結果をひっさげて、日本に帰ってきます。
●もうひとりの「急遽F1デビュー」(追記修正:この話は取りやめに)
ローソンと同じ「突然のF1デビュー」を鈴鹿で果たす予定ドライバーがいます。ブラジル出身のフェリペ・ドルゴビッチです。
2020年に角田裕毅と一緒にF2昇格し、ダークホース的な存在でファンを沸かせました。角田は早々にF1昇格しますが、ドルゴビッチは3年かけてF2チャンピオンを獲得。しかしF1の席は空いておらず、今年はアストンマーティンで控えドライバーとなっていました。
そのアストンマーティンのランス・ストロール(カナダ)が前戦のケガで離脱し、ドルゴビッチが急遽代役に決まったのです。幼少期からフェラーリやメルセデスからのジュニア育成も受けられず、ずっと自分の腕で「のし上がって来た」ドルゴビッチを応援する声も多く、そのデビューレースに期待がかかります。
(追記修正:9月20日夕方にストロールの声明で「日本GPに「出場する準備ができている」と発表しており、ドルゴビッチのデビューの可能性は少なそうです)
●ホンダの新しいエンジンパートナー「アストンマーティン」
ことし5月、ホンダは2026年から「アストンマーティン」にPUを供給することを発表。緑色をまとった中堅チームが、日本と縁の深いチームとなります。
2023年のアストンマーティンは、「中堅チーム」というイメージを脱却できそうなくらい、開幕から絶好調。2度のチャンピオン、フェルナンド・アロンソ(スペイン)が毎回表彰台に登るなど、ついに「化けた」と言われました。
夏ごろから勢いが落ち、成績が他のチームに埋もれるようになってしまいましたが、鈴鹿でまたアロンソが表彰台に登るシーンが見れるのかどうか、注目が高まっています。
●最後の「秋開催」の日本GP
毎年10月の「体育の日」周辺に開催されてきた日本GP。かつてはシーズン最終盤のレースとして、チャンピオンが確定する舞台にもなっていました。その日本GPが、来年はサクラの咲く季節「4月開催」となります。
春に移動する理由については、F1最高責任者は「世界中を転戦するチームスタッフの負担を軽減するため、アジアはアジアで集中的に開催できるよう整理した」と話します。また、10月の日本といえば台風が襲来するシーズン。毎年のように暴風雨でレースが順延や中断するのも、盛り上がる側面もあるとはいえ悩ましい問題になっていました。
【了】
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