茨城県を走ったJR西日本の車両!? かつて存在した不思議な定期列車とは 背景にあるルール

山陽新幹線のN700系や寝台特急「サンライズ」に使われる285系などは、JR西日本が所有する車両でありながら東京圏まで乗り入れます。今や希少な例ですが、かつてはある事情から、東京圏のみで完結する運用についた車両がありました。

自社線へ行かない列車は私鉄でも

 上野~金沢間のうち、JR東日本の管轄は上野~直江津間。これは全区間の約65%にあたります。鉄道会社には車両を融通し合う際、その使用料のほか線路の使用料などが相互に発生します。走行距離が全く同じなら負担は均等になりますが、急行「能登」の場合はJR西日本が、JR東日本の負担する車両使用料を超えて、線路や設備を使用しました。

 そこで、その偏りを解消するために運行されたのが先述のホームライナーでした。JR東日本は、JR西日本へ対する線路使用料などの“貸し”を、自社管内で489系を運行して発生する車両使用料で相殺したわけです。結果、金沢に拠点を置く車両が、茨城県(古河駅:「ホームライナー古河」として)まで顔を出すことになったのでした。

 なお489系のダイヤは、「能登」として金沢駅へ向かう前に、上野~鴻巣~上野~古河~上野と、ホームライナー運用を2便こなすというものでした。

 さて、急行「能登」は2010(平成22)年3月13日をもって定期運行を終了。489系も運用を外れました。臨時列車となった「能登」には485系電車が使われるようになりましたが、2012(平成24)年2月を最後に運行されていません。

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赤羽岩淵行きの埼玉高速鉄道2000系電車。埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線は赤羽岩淵駅から先なので、この列車は、このダイヤでは自社線内へは行かないことになる(2022年5月、大藤碩哉撮影)。

 489系の例に漏れず、相互直通運転を行う私鉄でもこのような事例は見られます。走行距離のほか車輪などの摩耗具合も鑑み、例えば直通先の会社の車両がそこへは行かず、他社路線で完結する運用につくといった具合です。

【了】

【え…!】東日本管内“だけ”を走った西日本の車両です

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コメント

1件のコメント

  1. この記事は明らかに誤りです。

    直通運転において一般に「線路使用料」などという物は存在しません。線路を所有する会社の区間をその会社の列車として運転をするので、線路を貸す・借りるということが発生しないためです。「能登」の例では上野~直江津間はJR東日本が自社の列車として自社の線路と設備を使用し、その車両はJR西日本から借りているため車両使用料のみが発生します。また一往復しかない「能登」単体で見れば489系はJR西日本から東日本への一方的な乗り入れであり、どれだけ489系の東日本側の運用を増やそうと精算のしようが有りません。(実際には列車ごとに精算するのではなく、「はくたか」など他の直通列車を併せて精算を実施しています)

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