「北斗星」「トワイライト」はごく一部? 24系客車の豊かすぎる客室バラエティ まだまだ泊まれる・入れる!

動かない…けど現役の24系は

 そして極めつけは「夢空間」でしょう。24系最後の新製車として、超豪華寝台車「デラックススリーパー」、ラウンジカー「クリスタルラウンジ・スプレモ」、展望食堂車「ダイニングカー」の3両で構成され、「北斗星」系統の臨時列車などで人気を集めました。特に「デラックススリーパー」は定員6名で、2人用A個室寝台「スーペリアツイン」2室と「エクセレントスイート」1室には風呂まで設けられました。

 個室化の流れは止まらず、24系に限定しても寝台特急「はやぶさ」「富士」「あけぼの」「あさかぜ」「瀬戸」「なは」などに連結されていきます。特筆すべきは1990(平成2)年に「なは」に連結された「レガートシート」です。1+1+1列で、寝るためのリクライニングシートを装備した普通車指定席ですが、昼行特急グリーン車よりもはるかに快適な座席でした。

 ちなみに改造つながりでは、1999(平成11)年にジョイフルトレイン「きのくにシーサイド」の展望車として、寝台車が大窓の展望車に改造されたこともあります。

 しかし時代が下ると、こうした努力も乗客減少を食い止めるには至らず、2015(平成27)年の臨時寝台特急「北斗星」を最後に24系は特急運用から離脱。急行「はまなす」に連結されたB寝台車も翌年には廃車となり、定期運用を失いました。

Large 231224 sndi 03

拡大画像

香川県観音寺市にある「四国遍路の駅 オハネフの宿なは・瀬戸」(2022年9月、安藤昌季撮影)。

 とはいえ24系は根強い人気があるため、各地で宿泊所やレストランとして活用されています。宿泊できるのは「北斗星スクエア」(北海道北斗市)、「ブルートレインあけぼの」(秋田県小坂町。現在修理中)、「ブルートレイン日本海」(岩手県岩泉町)、「北斗星ユメノバ」(茨城県筑西市)、「四国遍路の駅 オハネフの宿なは・瀬戸」(香川県観音寺市)5つです。

 一方「レストラン」となっているのは「アタゴール」(東京都江東区)、「ピュアビレッジ東川口」(埼玉県川口市)、の2か所です。

 登場から半世紀。24系の活躍は続いています。

※一部修正しました(12/31 14:23)。

【了】

【豪華すぎぃ!】プラチナチケット化した「北斗星」の寝台とは(写真)

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. ブルートレインたらぎって、もう無いんですか?