自衛隊屈指のエリート「パラシュート部隊」に密着 脅威のスピード降下からの“着地術”とは? 能登には“あえて行かず”

陸上自衛隊で唯一の落下傘部隊である第1空挺団。エリートと称される彼らはどんな訓練を受けているのでしょうか。胸元に輝く「空挺徽章」が授与されるまでの5週間、その訓練に密着しました。

空挺隊員の基礎知識「5点着地」とは

 ちなみに、この基本降下課程は5週間の教育期間があります。民間のスカイダイビングなどと比べると、教育だけでなぜそんなに長いのかと思われるかもしれませんが、落下傘降下が、それだけ危険をはらんでいるからです。

 だからこそ、事前の教育をしっかり実施することが必須だといえるでしょう。最初は落下傘の取り扱い方や、降下に耐えられる体力を付けるための基礎教育が行われ、その後は段階を経て、最終的に航空機から跳び出します。

 これら一連の訓練で最も重要になるのが、着地時の姿勢だそう。「5点着地」と呼ばれている着地方法で、着地時のショックを和らげるために「足裏」「ふくらはぎ」「太もも」「尻」「背中から肩」と身体の5か所を順番に接地させるというものです。

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習志野駐屯地内に立つ降下塔の前で体育訓練を行う空挺教育隊の訓練生。この訓練の際は上半身裸が基本スタイル(武若雅哉撮影)。

 文字だけ読むと格闘技の「受け身」に似ていると感じるかもしれませんが、「5点着地は2階から跳び降りたショックを吸収できる」と説明されるため、実態は似て非なるものになります。

 最初は地面に転がる訓練。次いで低い台から飛んで転がる訓練、そして徐々に台の高さを上げていき、どのような高さから着地しても正しい姿勢が取れるようになるまで訓練し続けます。

 ここまで行くと、次は様々な器具を使っての訓練が開始されます。ほとんど操作できないと言われる落下傘ですが、それでも”微調整” は可能なのだとか。また、風下に正対することが安全な降下に繋がるため、傘自体を旋回させる必要もあるそうです。

 こうした基礎的な訓練が終盤を迎えると、歴代の防衛大臣などが経験したC-1輸送機を模した「跳び出し塔」と呼ばれる施設や、実際の輸送機などと同じサイズのモックアップなどを使用しての跳び出し手順の確認なども行われます。

【うわ、重そう…】パラシュートだけじゃない! これが空挺隊員の装具一式です(写真)

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