米イージス艦あわやミサイル直撃! 寸前で撃ち落した「機関砲」とは 自衛艦にも同様の装備が

持ってて良かった近接防御火器 海自も

 今回の攻撃でCIWSが戦果を挙げたことは、装備品として想定されたとおりの性能を発揮したことになりますが、同時にひとつの疑問も生まれます。現代の軍艦はミサイルや航空機といった空の脅威に対しては、機銃よりも射程の長い艦対空ミサイルでこれに対処し、自艦に被害が及ばない遠距離でこれを迎撃するのが定石です。

 つまり、近距離でしか迎撃できないCIWSが使われる状況というのは、それだけ艦に脅威が近づき、差し迫った状況になったとも考えられます。実際、CNNが報じた1マイル(約1.6km)まで接近という情報が正しければ、駆逐艦「グレーヴリー」にフーシ派の対艦巡航ミサイルが命中する可能性も高かったともいえるでしょう。

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今回の攻撃でフーシ派の発射した対艦巡航ミサイルを迎撃したとされるCIWS。制式名称はMK 15「ファランクス」(画像:アメリカ海軍)。

 駆逐艦「グレーヴリー」は2023年より、空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を中心に編成された同空母打撃群としてこの地域に派遣されており、12月20日にはイエメンから発射された対艦弾道ミサイル2発を撃墜しています。

 また、今年1月12日の米英によるフーシ派への攻撃では、搭載したトマホーク巡航ミサイルを発射しています。

 なお、CIWSは海上自衛隊も採用しており、大小さまざまな護衛艦や補助艦などに装備・運用しています。今回の件は、図らずもCIWSの有用性を再確認できた事案になったのかもしれません。

【了】

【日本もできるよ】これが海自護衛艦によるCIWS射撃の瞬間です(写真)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

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1件のコメント

  1. グレーブリーは後ろにしかCIWSを積んでないから前からミサイルが来ていたら当たっていたかも(>д