「ジェット軍用機」WW2には早すぎた? 各国どんな状況だったのか 世界初飛行は零戦と同世代

第2次世界大戦でジェット機を実戦に投入したのはドイツとイギリスだけでした。特にドイツは連合国に対して開発で先行。プロペラの付いたレシプロ機全盛の時代、各国のジェット機開発はどんな状況だったのでしょうか。

登場が遅すぎた「Me262」

「He280」は1941(昭和16)年3月に初飛行しました。射出座席の搭載など、新機軸も多く採用されていましたが、エンジンの稼働保証時間が1時間と信頼性に乏しく、最高速度650km/hも高性能とはいえませんでした。

 そこで、翌年7月に初飛行した後発の「Me262」が採用されることになります。「Me262」は最高速度870km/hを発揮し、同世代のレシプロ戦闘機より150km/h以上優速と、圧倒的な高性能でした。30mm機銃4門も重火力でした。

「Me262」はドイツ空軍のガーランド少将が「天使が後押ししているようだ」と述べるなど、高い評価を得ます。独裁者のヒトラーは「Me262」を見て「爆弾は搭載できるのか」と質問。可能と聞くと「高速爆撃機」としての生産を命じます。

 1944(昭和19)年6月のノルマンディー上陸作戦から実戦投入された「Me262」でしたが、爆撃機としての爆撃照準器はなく、250kg爆弾2発を搭載すると速度が低下。レシプロ戦闘機でも迎撃できる速度に低下したことで、戦果は乏しいものでした。

「Me262」が戦闘機として、連合軍に脅威を与えたのは1945(昭和20)年に入ってからで、高速爆撃機にして浪費した時間がなければ、より活躍しただろうと評価されています。

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日本初のジェット機として開発された「橘花」(画像:SDASM Archives)。

 さて、日本もジェットエンジンの独自開発は行っていたものの、実用化には遠い状態でした。ドイツから「Me262」の情報を得たものの、技術資料やエンジンを積んで日本へ向かっていた潜水艦が途中で撃沈されたこともあり、大半が独自開発となりました。国産の「ネ20」エンジンを搭載したジェット機「橘花」が1945年8月に初飛行したものの、戦果を挙げることなく終戦になります。

 一方、イギリスは1939年に、ホイットルのターボジェットエンジンを搭載した航空機の開発を、グロスター社に依頼します。試験機「E.28/39」は1941年4月に完成し、5月に初飛行しました。試験機が優れた上昇力と高い上昇限度を示したこともあり、実用機である「グロスター サンダーボルト」の開発が始まります。

下半身ドコ!? 異形ジェット戦闘機@イギリス(写真)

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