「ジェット軍用機」WW2には早すぎた? 各国どんな状況だったのか 世界初飛行は零戦と同世代

第2次世界大戦でジェット機を実戦に投入したのはドイツとイギリスだけでした。特にドイツは連合国に対して開発で先行。プロペラの付いたレシプロ機全盛の時代、各国のジェット機開発はどんな状況だったのでしょうか。

初めて空母着艦に成功したジェット機とは

 開発は搭載エンジンW.2のトラブルもあって遅延しますが、「グロスター サンダーボルト」は1943(昭和18)年3月に初飛行します。ただ、すでにイギリス空軍がアメリカの戦闘機P-47「サンダーボルト」を採用していたため、グロスター社の「サンダーボルト」は「ミーティア」に改められました。

「ミーティア」は1944年7月より実戦投入されますが、レシプロ戦闘機に対する性能の優位性が少ないうえに航続力も低いため、イギリス本土防空の任務に就きました。

 なお「ミーティア」初飛行と時を同じくして、イギリスでは初めての単発ジェット機である「デ・ハビランド バンパイア」も初飛行しています。テスト結果は良好でしたが、既存の機体生産が優先されたこともあり、実戦配備されたのは大戦後の1946(昭和21)年からでした。ちなみに1945年12月には、空母「オーシャン」への着艦に成功しており、「世界で初めて空母に着艦したジェット機」としても知られています。

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イギリス本土を飛行するイギリス空軍の「ミーティア」。写真は試作量産型F.1(画像:イギリス帝国戦争博物館)。

 アメリカはどうでしょうか。1941年にジェット戦闘機開発を始めると、1942年10月には試作機「YP-59」を初飛行させます。しかし最高速度664km/hと見るべきところがなく、「P-59」として採用はされたものの、大量生産には至りませんでした。

 続けて翌年6月よりジェット戦闘機「P-80」の開発を始め、1944年1月には早くも試作機の初飛行に成功。1945年2月より量産型の配備を始めましたが、実戦を経験する前に終戦を迎えています。

 結果として、ジェット機のレシプロ機に対する性能優位を実戦で発揮したのはドイツだけでした。戦後、「Me262」を入手した連合軍は「F-86」(アメリカ)や「Su-9」(ソ連)の技術資料とし、その後のジェット機開発の礎としています。

【了】

下半身ドコ!? 異形ジェット戦闘機@イギリス(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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