ロシア連続で「航空戦の要」喪失、実はヤバイのは“日本”? 突きつけられた現実 すぐそこにある脅威

2024年2月、ロシア空軍の早期警戒管制機がウクライナによって撃墜されました。1月に続いて2か月連続の損失ですが、実はこの戦訓を深刻に考えないといけないのは、航空自衛隊の方かもしれません。

日本はロシア以上に対AWACSミサイル対策が必須

 ロシアに次いで中国も対AWACSには意欲的です。中国の戦闘機の標準的な空対空ミサイルPL-15は射程200kmと言われており、前出のAIM-120「アムラーム」を上回っていると推測されます。また、ほかにもKS-172に比肩するサイズの対AWACSミサイルがSu-27の派生型である中国製J-16戦闘機に搭載され、試験が行われている様子が目撃されています。

 なぜ、ここまで中露は対AWACS兵器を積極的に開発しているのか。その答えは、日米欧などの西側諸国の空軍が、よりAWACSを重用する作戦運用を行っていることが理由だと考えられています。なお今回、実際にAWACSが撃墜された事例が生じたことで、今後「AWACSキル」に一層大きく力が入れられる可能性は多分にあると言えるでしょう。

Large 20240302 01
航空自衛隊のE-2C早期警戒機(画像:航空自衛隊)。

 そのようななか、実は日本こそ、ロシアを上回るAWACS大国であるということを忘れてはいけません。航空自衛隊は2024年2月現在、大型のE-767早期警戒管制機を 4機、小型のE-2早期警戒管制機を13機保有しています。ウクライナ侵攻前のロシアがA-50早期警戒管制機を9機保有していたのと比べると、トータルの機数ではほぼ倍です。

 2024年に入って、ロシアがAWACS連続撃墜を被ったという衝撃的な事実は、これらを防護するための問題の解決が今後、確実に必要になるということを意味しています。そのため、ある意味で今回の出来事は、ロシア空軍よりも航空自衛隊の方が大きな影響を受ける可能性が高いと言えるのかもしれません。

【了】

【撃墜する気マンマン!】ロシアが作った対AWACS用ジャンボ対空ミサイルです(写真)

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  3. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  4. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  5. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず