子どもでも「ブルーインパルス」の一員になれる? 誰でも体験できる採算度外視の入魂マシンがスゴイ! “パイロット目指す端緒に”

ここから本物のBIパイロットを目指して!

 たとえば本作では操作に関して尾翼を動かすためのラダーペダルが省略されているのですが、これは小さい子供の場合は脚がペダルに届かないという判断から決めたものだとか。また、操縦する機体が編隊から大きく離れた場合のリポジション(位置復元)機能があるのも、子供を含めた一般人が飽きずに最後まで楽しめるようにした結果だといいます。

 一方で、単に簡素化するだけでなく「実機のような操縦を楽しむ」という観点からこだわった箇所もあります。特に操縦桿の入力に対する機体の挙動はリアルに作られており、速度域ごとでの機体の操縦感覚の変化は、テストプレイをした土屋氏も納得のクオリティーだったそうです。

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ブルーインパルス操縦体験シミュレーター」のオープニング画面(テクノブレイン提供)。

「開発時はOBの方にテストプレイをしてもらうなどしてもらい、会社的にはある意味で採算度外視な部分もありますね(笑)。しかし、このシミュレーターをきっかけに本物のブルーインパルスを目指す子どもたちが出てきてくれたら……、という思いで作りました」と前出の盛岡氏は話してくれました。

「ブルーインパルス操縦体験シミュレーター」は、冒頭に記した期間中に「あいち航空ミュージアム」へ来場(ミュージアムへの入場料は必要)すれば誰でも楽しむことができます。ただし、小学生3年生以下の方は保護者の付き添いが必要となります。

 普段は遠目にしか見ることができないブルーインパルスですが、この機会にシミュレーターとはいえ操ってみてはいかがでしょうか。見る目が変わるきっかけになるかもしれません。

【了】

【座れば気分が盛り上がる!?】これが「ブルーインパルス」シミュレーターの詳細です(写真)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

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1件のコメント

  1. 25年前にドリームキャストというセガのゲーム機向けに発売された「エアロダンシング」というフライトシミュレーターソフトが有って、ブルーのスモークON/OFFも含めた機体の挙動も忠実に再現した非常に良くできたシムでした。
    技術の進化で全周モニターやHMD(VRゴーグル)と組み合わせたら、もっとリアルにできるのかも。