新幹線カラーかよッ!? 異色塗装の「F-16」戦闘機がデビュー、何がモチーフ? 来日の可能性も?
塗装作業は「ただならぬ関係」の場所で
F-16バイパーデモチームが所在するのは、冒頭に記したようにサウスカロライナ州のショウ空軍基地です。それなのに、特別機へとデザインを変える塗装作業を、なぜ遠く離れたカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地で行ったのでしょうか?
それはF-16の歴史に、エドワーズ空軍基地が深く関わっているからです。
エドワーズ空軍基地はアメリカの航空開発の中心地的な存在であり、歴代の多くの軍用機の試験や開発がここで行われてきました。F-16についても同様で、50年前のYF-16の初飛行もエドワーズ空軍基地で実施されています。
そのような経緯ゆえか、今年1月に開催されたF-16の50周年を祝う記念式典についても、エドワーズ空軍基地で行われています。なお、当該イベントのディレクターであった退役軍人のトニー・アカーソ氏は、今回の記念塗装機のプロジェクトにも参加しており、デモチームとエドワーズ空軍基地の部隊との連絡役を務め、塗装デザインについても歴史アドバイザーとして参加しているそうです。
アカーソ氏は今回の特別塗装機について「この塗装機の目的はF-16の50周年を祝うことにあります。エドワーズ空軍基地の誰もが大きな誇りを感じていますが、それはバイパーデモチームを支援できたことだけでなく、1974年に、ここエドワーズで始まったF-16の50年の歴史を祝えるからです」とコメントしています。
チームは今年、F-16の50周年を記念して4か国計25か所のエアショーに参加するとしていますが、アメリカ国内の飛行場で行われるのは、そのうち20か所であり、残りの5か所については国外となっています。
そのため、この記念塗装機がアメリカ以外の国で見られる可能性はかなり高く、ひょっとしたら日本に飛来する可能性もあり得るかもしれません。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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