「あれ、爆弾…?」戦闘機につり下がる“それっぽい物体”の正体 実は空戦を変えた重要アイテム!? 注目した日本人とは
戦闘機は必ずといっていいほど“なにか”を吊り下げています。なかには、両端が尖った円筒形の爆弾らしき物体を見かけますが、実は爆弾でもミサイルでもありません。
吊り下げられた丸っこい物体の正体とは
現在の戦闘機はステルス機でもない限り、たいてい“なにか”を吊り下げて飛び立ちます。細長いミサイル類を吊り下げることもありますが、両端が尖った円筒形の爆弾らしき物体が見られる場合も。それはおそらく、爆弾ではないでしょう。
翼や胴体に付けられた円筒形の物体は「落下式増槽(ドロップタンク)」といいます。つまり、戦闘時は切り離すことができる、外付けの使い捨て燃料タンクです。
落下式増槽の装備としての歴史はかなり古く、ジェット戦闘機の登場以前にさかのぼります。アメリカ空軍によると、初めての本格的な落下式増槽は、1923年3月5日にアメリカオハイオ州デイトンでテストされたそうで、ボーイング製の戦闘機であるMB-3の航続距離を増やすために行われました。
この実験で、航空機に外付けの燃料タンクを搭載し、燃料を使い切った後は投棄することも可能という結論がでますが、それほど注目されてはいませんでした。当時、戦闘機同士の空戦は比較的近い距離で起きるだろうと考えられていたからです。その際に重い燃料タンクを背負っていると不利になるので、むしろない方がいいだろうという考えでした。
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