関東「気動車王国」の離れ小島路線が面白い! 不思議な“右ハンドル”車両 3駅の路線に“スゴイ密度”であるものとは?

JR常磐線の龍ケ崎市駅と接続する佐貫駅を起点に、わずか3駅を7分で結ぶ路線があります。関東鉄道竜ヶ崎線です。訪れると、短距離ながら見どころ豊富な鉄道でした。

気動車の先祖もいち早く導入!?

 北関東に路線を持つ私鉄の関東鉄道。51.1kmもある常総線(取手~下館)は、非電化ながら一部複線で、最短6分間隔で列車が運行される都市近郊路線です。その近くに、わずか4.5km、全ての駅を数えても3駅という短距離鉄道があります。同じ関東鉄道の竜ヶ崎線です。

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関東鉄道竜ヶ崎線のキハ532形気動車(安藤昌季撮影)。

 竜ヶ崎線の歴史は古く、1900(明治33)年の龍崎鉄道 佐貫~龍ヶ崎間開業を始まりとします。開業時の駅は、佐貫、南中島、門倉、龍ヶ崎でしたが、翌年に南中島と門倉のあいだに入地駅が設置されました。当時は線路幅762mmの蒸気軽便鉄道でしたが、1915(大正4)年に1067mmに改軌しています。

 注目すべきは、1927(昭和2)年にガソリンカーを導入したことです。日本におけるガソリンカーは1919(大正8)年が最初ですが、1067mm軌間でのガソリンカー導入は全国でも最初期となります。

 龍崎鉄道のガソリンカーは1両だけで、客車や貨車の牽引には蒸気機関車が使われました。ちなみに1925(大正14)年に導入された4号蒸気機関車が、竜ヶ崎駅から近い龍ケ崎市歴史民俗資料館(茨城県龍ケ崎市)に保存され、資料館には竜ヶ崎線関係の展示物もあります。

 龍崎鉄道は1944(昭和19)年に鹿島参宮鉄道へ吸収されます。そして1957(昭和32)年に南中島、門倉の両駅が廃止され、現在の3駅となったあと、1965(昭和40)年に鹿島参宮鉄道が常総筑波鉄道と合併して、関東鉄道竜ヶ崎線となりました。

 なお、貨物営業が廃止された1971(昭和46)年より、戦後の私鉄としては日本で初めてワンマン運転を行っています。

え、そこ!? 竜ヶ崎線の「廃駅の」今(写真)

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