埼京線に吸収された“マイナー線”って? 近未来に大化け「激込み踏切」解消の予定も

板橋駅前にタワマン建つぞ

 埼京線は京浜東北線(大宮~東京は東北本線、東京~横浜は東海道本線)と同じく、正式な路線名称ではなく、運転系統の名称です。具体的には大宮~赤羽間が東北本線の支線扱いで、池袋~大崎間は山手線(貨物線)、いわゆる「山手貨物線」であることから、赤羽線はその間に挟まれて一般的には「埼京線」の一部として認識され、駅でもそのようにして案内されるようになっています。

 それでも、沿線の踏切名称には正式な路線名である「赤羽線」の名が見え、この区間が赤羽線であることを静かに主張しています。逆の見方をすると、踏切ぐらいしか赤羽線を意識できるものがない、ともいえるでしょう。

 ひたすら裏街道を歩まされているようにも見える赤羽線ですが、沿線では現在、2つの駅周辺で大きなプロジェクトが進行中で、装いを新たにしようとしています。それが板橋駅前の「板橋駅板橋口地区第一種市街地開発事業」と「板橋駅西口地区市街地再開発事業」、そして十条駅周辺での「赤羽線(十条駅付近)連続立体交差化計画」です。

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ホームから見た板橋駅板橋口地区第一種市街地再開発事業の工事現場(咲村珠樹撮影)。

 板橋駅前の「板橋駅板橋口地区第一種市街地開発事業」は、板橋区とJR東日本、野村不動産が進めている駅前再開発事業です。JR東日本と野村不動産が共同で、駅の板橋口と一体化した地上34階・地下3階の高層ビル(低中層階は商業施設、高層階はタワーマンション)を建設します。同時に、板橋区が隣接する西口駅前に公園や建物を整備し、まちづくりを進める計画です(板橋駅西口地区市街地再開発事業)。

 2024年6月末現在、3年後(2027年6月)の完成を目指して高層ビルの基礎工事が進行中で、駅のホームからも工事の様子がよく見えます。板橋区などが進める「板橋駅西口地区市街地再開発事業」では、2026年度に建物が竣工する予定です。

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