「料理が届かない!」ウーバーイーツ配達員が激減「報酬単価の改悪」なぜ起きた? 飲食店では廃棄するケースも

状況はさらに悪化! 注文した料理が届かないケースも

 それでも報酬として受け取る金額が大きく変わらなければ、配達員から不満が出ることはないのでしょうが、2024年7月20日の「報酬アルゴリズム」の改定では、320円を下限として報酬が300~400円台が中心になるなど軒並み下がっています。

 その一方、報酬減で下がった配達員のモチベーションを上げるためなのか、短い配達距離にもかかわらず3000~6000円の高額報酬が時折出現するようになりました。その出現頻度は低いのですが、多くの配達員は効率良く稼ぐため、たまに現れる高額案件を狙って単価の低い配達を拒否するようになります。

 その結果、配達を依頼する顧客と配達員とのマッチング率が下がってしまい、顧客からは注文しても商品がなかなか届かない、加盟する飲食店からはマッチングが成立しないため、せっかく作った料理を破棄するという事態が多発したそうです。

 こうしたなか、「Uber Eats」のヘビーユーザーである実業家の「ホリエモン」こと堀江貴文さんが、自身のブログで「Uber Eats、最近は配達の遅延が多い気がする」と怒りを顕わにしたことが話題となりました。

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気温が35度を超える日が珍しくない真夏の配達業務は過酷だ。にもかかわらず報酬の大幅減が「Uber Eats」の配達員が集まらない原因のひとつ(画像:写真AC)。

 ただ、このような「Uber Eats」の状況も、8月に入ると悪化の一途をたどっています。繁忙期にもかかわらず、配達条件はさらに悪くなったというのです。具体的に言えば、3000~6000円の高額報酬はほぼ出なくなり、仕事の内容を問わず300~400円台の報酬の仕事がほとんどという状況なのだとか。昨年と比べると報酬金額は半額以下となり、人によっては時給換算で1000円を割り込むようになっています。

 気温が35度を超える日が珍しくないなか、この報酬ではやっていられないと「出前館」や「Wolt」「menu」など、ほかのフードデリバリーへ移籍するだけでなく、そもそもフードデリバリーの仕事を辞める人も増えており、業界最大手の「Uber Eats」は人手不足で、注文を入れても「近くに配達パートナーはいません」と画面に表示されて注文を拒否されたり、配達員のマッチングができずに長時間待たされたりといったことが常態化しています。

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