世界の願い!?「ホンダさん『ダックス』もう生産終了しないで…」 2度も消えたド定番原付の55年
1度は淘汰された「ダックス」たち
また、ダックスのヒットによって、派生モデルも登場しました。
より走破性を高めた「マイティダックス90」(1972年)や、従来のダックスよりも太いタイヤを履き、従来型のガソリンタンクを配置した「ノーティダックス」(1973年)など。いずれのモデルもまた国内外で人気を博しました。
余談ですが、アメリカのロックバンド、ザ・モンキーズの往年のドラマのオープニングで、メンバーが「ノーティダックス」にまたがり、嬉しそうにはしゃぐシーンが残っています。
1970年代の中半から後半になると、ダックスも複数モデルがラインナップされ、1979年にはフロントフォークの長いチョッパータイプのダックスが登場。さらなる進化を予感させましたが、この頃よりバイクメーカー各社の熾烈なシェア争いが始まり、各社のラインナップが増加。
ラインナップの整理のほか、ミニバイクの人気が「レーサーレプリカ」に移行し始めたことを受け、1981年にホンダのレジャーバイクは「モンキー」「ゴリラ」に集約されることとなり、ここで国内モデルのダックスは一度目の生産終了に至りました。
20数年周期で再燃する? ダックス2度の復活
ただし、1980年台から1990年代にかけてもダックスの海外輸出モデルの生産は続けられていました。日本国内のコアなダックスファンの中には、逆輸入で輸出向けモデルを入手する人もいたほどでしたが、こういったコアな支持を受けてか、ダックスは1995年に24年ぶりの復活を果たします。
初期ダックスの雰囲気を漂わせた折りたたみハンドル仕様の一方、12Vで初期にはなかったCDI点火などを採用し、往年のファン、新しいファン双方に支持されました。
しかし、この「90年代ダックス」も1999年に施行された「平成11年二輪排ガス規制」の適合モデルが開発されず、わずか4年で生産終了となりました。
もはやダックスはここまでで終わりかと思われましたが、2度目の生産終了から23年後の2022年に、突如「ダックス125」として復活。
タイホンダのチームが「今だからこそ『ダックス』がウケる」と開発。基本コンセプトを踏襲しながらも125ccモデルとして再表現したことで、結果的にタイ・日本双方ともヒットに至りました。
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