「小岩で集合…“京成”で行けるね♪」←大丈夫か!? 「確認があやふやだとヤバイ」駅たち

「私鉄駅-私鉄駅」もご注意

 私鉄と私鉄の関係でも、間違えると大変な組み合わせの駅があります。

東武練馬駅(東武東上線)-練馬駅(西武池袋線)

 池袋駅に発着し、埼玉県に至る東武東上線、西武池袋線は、いずれも名称に「練馬」を含む主要駅を持っています。それが「東武練馬駅」と「練馬駅」です。ところが地名としての練馬との関係を見ると、このふたつの駅には微妙な違いがあります。

 西武池袋線の練馬駅の所在地は「練馬区練馬」で、駅のすぐ南には練馬区役所があります。東京メトロ有楽町線・副都心線に直通する西武有楽町線、豊島園駅に向かう西武豊島線が発着するほか、地下を走る都営大江戸線の駅もあり、名実ともに練馬区の中心街です。

 一方の東武東上線は、東武練馬駅の前後で板橋区から練馬区の区境に食い込むように走っていますが、東武練馬駅そのものは板橋区内にあり、南口を出たところが「練馬区北町」になっています。これに対し「練馬区練馬」は、かつて「練馬南町」と呼ばれていました。

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東武練馬駅。駅名横の所在地の表記に注目(画像:PIXTA)。

 両者の距離は直線で約4km、駅前どうしを結ぶバスはなく、鉄道での移動は池袋駅をぐるりと回る形ならば30分以上かかります。

足柄駅(小田急小田原線)-足柄駅(JR御殿場線)

 東京から見て箱根方面にあるという“間違えやすい共通点”を持つのが、このふたつの「足柄駅」です。

 足柄という地名は、そもそも古代より現在の相模国西部(現在の神奈川県西部)を示す地名で、駿河国(伊豆をのぞく現在の静岡県東部)とを隔てる山を越える峠は足柄峠として、江戸時代も東海道の脇街道として使われてきた歴史があります。

 JR御殿場線の足柄駅が所在するのはこの峠を静岡県側に下ったところ(静岡県小山町)、一方の小田急線足柄駅の所在は、そもそも相模国があった神奈川県小田原市西部という位置関係です。

 両駅の距離は直線で17kmほど、クルマや徒歩なら27kmほどの大回りとなります。

 電車を利用しての最短ルートは、小田急線とJR御殿場線が近接する新松田駅と松田駅の間を徒歩で移動しての乗り継ぎです。タイミングがよければ、約50分で移動できます。

※ ※ ※

 以上、スマホの乗り換えアプリで間違えやすい駅をご紹介しました。これらの駅以外にも、間違えやすい駅は多く存在します。待ち合わせ場所への移動などでスマホの乗り換えアプリを使うときは、「本当にその場所でいいのかどうか」、地図アプリで確認するなど心がけましょう。
【了】

【間違えるとヤバイ】降りて絶句の“似ている駅” その距離感(地図/写真)

Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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