「全裸の銀ピカ飛行機」なぜ無くなった? 「塗装撤廃でメチャ軽量」激強メリットも廃れた理由とは
「ポリッシュドスキン」なぜ廃れた?
軽く、燃費向上の効果が期待できる「ポリッシュドスキン」は、なぜ近年見なくなったのでしょうか。これには2つの背景が考えられるでしょう。
1つは「ポリッシュドスキン」を採用することが、コスト減につながらなかったことです。この塗装を採用していたアメリカン航空では、磨き上げるメンテナンスに手間を要することから、燃費が節約できても人件費が高くつき、結局、塗装するのと変わらないものだったと現地メディアが報じています。
また、胴体の素材のバリエーションが増えたことも、「ポリッシュドスキン」が廃れた一因といえます。例えばボーイングが2011年に就航させた「787」や、エアバスが2015年に就航させた「A350」などは、胴体に「CFRP(強化繊維炭素プラスチック)」を使用。これはアルミ合金より軽くて強い一方で、素材のカラーも銀ではありません。
アメリカン航空では、2013年から順次、ベースカラーを「ポリッシュドスキン」ではなく、新塗料のシルバーに変更しました。これは、ボーイング787の導入により、従来デザインの継続が難しくなったことが1つの理由とされています。
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