あのカボチャみたいな色がなぜ特別? 「湘南色」とは何者か 日本人が“電車大好き”になったきっかけ!?

「湘南色」と呼ばれるカラーリングが、日本の鉄道車両では昔から人気を博しています。名前の由来は「湘南電車」に採用されたことですが、ではその電車とはどのようなものだったのでしょうか。

JR東日本管内 新車の導入はある?

 111系を置き換えるため1985(昭和60)年に登場したのが211系電車です。軽量ステンレス車体、ボルスタレス台車など、当時の最新装備を搭載した3扉セミクロスシート車は、座席もバケット型で座り心地に優れていました。国鉄時代は付属編成のみロングシートでしたが、JR化後の編成では、全車ロングシート車も登場しています。

 グリーン車は回転式リクライニングシートとなり、座席幅も15mm拡大。1991(平成3)年より、2階建てグリーン車サロ212・213形が登場し、現在まで続く2階建てグリーン車の原型となりました。211系は2012(平成24)年までに、東海道本線から撤退しています。

 2004(平成16)年、全4扉車のE231系電車近郊タイプがJR東日本の東海道本線へ投入されました。111系でも検討された4扉セミクロスシートと、ロングシートの組み合わせです。グリーン車は全て2階建てとなり、定員が重視された構造となりました。車いすスペースやバリアフリー対応トイレなど、時代に合った装備も充実しています。E231系は現役ですが、ドアエンジンやVVVFインバーターなどの機器が更新されています。

Large 20241118 01
セミクロスシートとロングシートのあるE231系電車(安藤昌季撮影)。

 2024年現在で最新の車両が、2006(平成18)年より投入されたE233系電車3000番台です。基本構成はE231系と同じですが、ロングシートの座席幅が10mm拡大し、座席のクッションも改善されました。

 つり革や手すりにもユニバーサルデザインが採用され、空気清浄機が特急形以外で初めて設置されるなど、人に優しい車両です。ただ、東海道本線と並行する横須賀線には、より新しいE235系電車1000番台が投入されており、E231系は今後置き換わるのか、それとも新型が登場するのか注目されます。

 湘南色はいまでこそ、ステンレス車体の電車の帯に受け継がれるのみですが、やはり特別な色として受け取られているようです。185系特急形電車が一時塗り替えられて登場したり、第3セクター鉄道の天竜浜名湖鉄道へも広がりを見せたりしています。

【了】

【違和感ある~!?】185系の“湘南色バージョン” めっちゃ派手!!(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開