海自ついに導入「シーガーディアン」一体どう使うの? 新たな“空の眼”となる無人機 減っていくかもしれない有人機とは?
「哨戒機大国」の日本に異変?
日本は太平洋戦争中、連合国の潜水艦に多数の商船を撃沈され、資源が枯渇したことが敗戦の一因となったことから、海上自衛隊は創設以来、対潜水艦戦能力を重視しています。その一環として、空から潜水艦を捜索して対処する「哨戒機」戦力の整備に力を注いできました。
海上自衛隊は2024(令和6)年3月末の時点で、P-3C哨戒機32機、P-1哨戒機34機、合計66機の哨戒機を保有しています。
66機という哨戒機の保有数は世界的に見ても多く、一見する限りにおいては盤石にも見えます。しかし、なかでも1981(昭和56)年から1997(平成9)年にかけて導入されたP-3Cは老朽化により急速に退役が進んでおり、2020(令和2)年には50機を保有していた機数は32機に減少しています。
防衛省はP-3Cの退役を見越してP-1の整備を進めてきましたが、P-1は1機あたりの調達費が200億円以上と高額です。このため調達予定数はP-3C(101機)よりも少ない、70機程度になると見込まれていました。
P-3CとP-1はパイロットに加えて、哨戒飛行パターンの作成や潜水艦を捜索する「ソノブイ」をどこに敷設するかといった戦術的な判断を下す戦術航空士、潜水艦を捜索するソナーの操作や、目視による洋上監視を行うソナー員など、10名から11名の搭乗員を必要とします。
日本は少子化が進んでおり、仮にP-1をP-3Cと同程度調達する予算が確保できたとしても、搭乗員の確保が困難になったことは間違いないでしょう。
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