東京-成田空港の移動「1000円切り」できる!? 真の“節約ルート”とは? 背景に「不思議な運賃制度」

LCC(格安航空会社)が多く発着する成田空港を利用する場合、できれば東京から空港までの移動費も、なるべく節約したいもの。格安バスも値上がりしてしまった今でも、実は東京-成田空港「1000円切り」を実現する移動方法があります。

スカイクセス線を使わず、トコトコ行くとどれくらいかかる?

 節約ルートとしてまず浮かぶのは、日暮里駅から快速特急もしくは特急を使い、京成高砂駅で乗り換えずに京成津田沼駅、京成成田駅を経由して、成田空港駅へと至るルートです。

 スカイアクセス線が京成高砂駅からほぼ東へ直線的に成田空港を目指すのに対し、京成本線はいったん市川市、船橋市といった東京湾岸沿いの都市を回ります。路線形状も直線的ではないうえ、さらに日中のほとんどの時間帯で京成成田駅において成田空港線への乗り換えも必要です。

 このため、京成本線・成田空港線経由はスカイアクセス線経由に比べ、所要時間でおおむね20分増の約1時間20分となります。ただし運賃は1052円と、スカイアクセス線よりも200円ほど安くなるのです。

 ではこのルートが、日暮里駅から成田空港駅に向かう際の最安値かといえば、そうではありません。じつは、所要時間がやや長くなるものの、さらに安くなるルートが存在するのです。

秘儀「加算運賃のかからないルート」選択!

 京成成田空港線は、1991年の開通当初より「加算運賃」(新線の建設や大規模改良にかかる費用を通常の運賃に上乗せして徴収する制度)が採用され、キロあたりの運賃が京成本線よりも割高に設定されています。

Large 20241228 01

拡大画像

JR成田駅前。京成成田駅からも近い(画像:写真AC)。

 そのため日暮里駅から京成本線経由で京成成田駅までの運賃が796円なのに対し、わずか8.1km先の成田空港駅、7.1km先の空港第2ビル駅まで乗り通すと、256円も高くなっています。

 一方、JR成田線(空港支線)にはこうした加算運賃の適用がなく、京成成田駅から徒歩5分ほどのJR成田駅からは、成田空港駅まで242円、空港第2ビル駅まで199円です。

 そのため、日暮里駅から成田空港駅、空港第2ビル駅までの最安値を求める場合、わずかではありますが、「京成成田駅で下車し、JR成田線に乗り換える」が正解となり、京成本線との運賃合計はそれぞれ1038円、995円となるのです。

【は……?】これが東京-成田空港“鉄道最安ルート”です(地図で比較)

最新記事

コメント