海自の潜水艦に大変革! “海中から垂直にミサイルぶっ放す装備”を搭載へ 防衛省が研究本格化

たいげい型の次はどうなる!?

潜水艦の垂直ミサイル発射システムの研究に297億円

 防衛省は2024年12月27日、来年度予算案を公表。その中で、潜水艦への搭載を想定した「水中発射型垂直発射装置の研究」に297億円を計上しました。

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現時点で海上自衛隊最新の潜水艦たいげい型(画像:三菱重工)。

 日本政府は、2022年12月に発表した「防衛力整備計画」に、垂直ミサイル発射システム(VLS)を搭載した潜水艦を開発することを盛り込んでいます。VLSを搭載した潜水艦は、敵の脅威圏外にある離れた位置から攻撃が可能な「スタンド・オフ防衛能力」の一翼を担うことになります。

 現在、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮、韓国などがVLSを搭載した潜水艦を保有していますが、日本にはありません。防衛省は今後、発射プラットフォームのさらなる多様化や水中優勢獲得に向け、研究を進める方針を示しています。来年度から研究に着手し、2029年度までに成果を検証するとしています。

 VLSを備えた潜水艦は、ミサイルを多数搭載できたり、短時間で連続発射できるメリットがある一方、大型の船体が必要になるほか、射撃管制システムが複雑になるなどのデメリットも存在します。

 日本にVLSを搭載した潜水艦が配備された場合、海上自衛隊の潜水艦の運用も大きく変化する可能性が高いでしょう。現在は研究段階ですが、次期潜水艦がどのような姿になるか注目されます。

 なお、次期潜水艦をめぐっては、既に防衛装備庁がVLSの搭載を視野に入れた船体の構造様式について研究を行っています。また、潜水艦の大型化を抑制し、機動力を向上させる潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムについても研究を進めています。次期新型潜水艦の船型開発検討作業を防衛省から受注している川崎重工も、2023年12月に次期潜水艦の「コンセプト案」を明らかにしています。

【画像】スゲエエ!これが「海中から垂直にミサイルぶっ放す装備」のイメージです

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