外環道「関越ー東名」いまどうなってるの? トンネル工事“ヤマ場”に突入 しかし見えない開業時期
全線が地下トンネルとなる外環道「関越ー東名」区間の工事で、各種トンネル掘削とともにもう一つのヤマ場となる“地中拡幅”工事が始まります。全体としてはどう進捗しているのでしょうか。開業時期はまだ、見えません。
本線シールドトンネル2本は停止、2本は掘進中。ゴールは「井の頭通り」
ほぼ全線が地下40mより深い「大深度地下」を貫く外環道「関越ー東名」区間。2020年に調布市内で発生した陥没事故の影響で、本線トンネルを掘削するシールドマシンの一部は停止したままですが、それ以外の工事は着実に進んでいます。
そして2025年1月より、トンネル掘削とならぶもう一つの技術的なヤマ場「地中拡幅」工事が一部で始まります。全体としてはいま、どのような状況なのでしょうか。
地中拡幅は簡単にいうと、本線トンネルに各種ランプのトンネルをつなげる工事です。並行する2つのトンネルをひとつの空間に収めるため、2本のトンネルの間を地中で拡げるというものです。
今回始まるのは、終点となる東名高速と接続する「東名JCT」(仮称、以下同)のランプをつなげる地中拡幅。それをつなげるのは、東名JCTから北へ進んでいた途中で陥没事故を受けて停止した2本のシールドトンネルです。シールドマシン1機は東名JCTから約4.4km、もう1機は約3.5kmの時点で今も停止していますが、内部空間はかなりできています。
一方、関越道側の大泉JCTから南へ掘り進んでいたシールドマシン2機は、陥没事故を受けて一時停止したものの、2024年末時点で大泉JCTからそれぞれ約3.7km、約3.4kmを掘進しており、ちょうど練馬区と杉並区の境目「青梅街道IC」付近にいます。
この2機のゴール地点は大泉JCTから約7km先、武蔵野市の井の頭通り付近の地下です。ここで東名側からのシールドトンネルと地中接合する計画となっています。
各種JCT・ICの地上から地下本線へ向けて掘り進むランプトンネルのシールドマシンも、一部はすでに掘進を完了しています。今回、地中拡幅が始まる東名JCT「Hランプ」は2023年1月に掘進を開始し、2年の歳月を経てまもなく掘進を完了しようとしています。
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