「ヤンキーのガニ股乗りスクーター」の元祖に!? 女性向けのソフトバイクが、なぜかツッパリの熱い支持を得ちゃったワケ

1970年代中盤から確立されたジャンルであるファミリーバイク。なかでも革命的な存在として、のちのスクーターブームにもつながったのが、ヤマハから発売されたパッソルです。そんなパッソルにまつわるさまざまな「逸話」について、ご紹介します。

女性向けのはずがヤンキーにも支持を得た2つの理由

 1つは、単にパッソルの爆発的なヒットによって当然ユーザーが広がり、それまで中~大型バイクに跨っていた不良少年たち、あるいはその末端層のヤンキーが「気軽に原チャリに乗り始めた」という説。そしてもう一つが、「盗みやすいバイクがパッソルだったから」という説です。

Large 20250219 01

拡大画像

当時の生産ラインの様子。働くスタッフもまた全て女性で構成されていた(画像:ヤマハ)。

 とくに後者の説はまことしやかな話に聞こえるかもしれませんが、実は筆者にも実体験があります。高校時代(1980年代前半)、ヤンキーの先輩たちがこぞってパッソルに跨っている姿をよく見ました。そういう先輩に「なぜ、ヤンキーの皆さんがパッソルに乗るのか」の秘密を教えてもらったことがあります。その理由はパッソルの、ある意味での欠陥を逆手に取った点にありました。

 パッソルのある部品を外すと、簡単にエンジンがかかるというトンデモ機能があり 、実際に先輩もそのかけ方を披露してくれました。驚きを隠せない筆者でしたが、こういった経緯から不良少年たちの間で「暗い夜のとばりの中を、盗んだパッソルで走り出す」ことになり、結果的に「ヤンキー×パッソル(盗難車)」が定着していったようにも思います。

 ところで、後のスクーターブーム以降、多くのヤンキーが「ガニ股乗り」をするようになりました。姿勢をピンと立たせ、頭を少しハスに構え、ガニ股でスクーターに跨るわけですが、この「ガニ股乗り」の起源もまた、パッソルに乗ったヤンキーが確立させたものだという説があります。

 いわばヤンキー御用達となったパッソルですが、元々は体の小さい主婦や女性向けのバイクであり、冒頭で触れたステップスルーなどは不良少年達の足元を覆いきれるものではありません。また、もともとがソフトな印象のパッソル。いくらヤンキー服を身にまとっていても、ステップスルーに足を揃えて乗っていては他のヤンキーにナメられる、といった見た目的な難点もあったかもしれません。

 こんな事情からパッソルにヤンキーが乗ったことが「ガニ股乗り」の礎となったと見る人が少なくないのです。

 必ずそうだとは言い切れませんが、1970年代以降のスクーターのファーストモデルがパッソルであること、そして前述のヤンキーの先輩たちも、すでにパッソルで「ガニ股乗り」をしていたことを照らし合わせば、やはりそのルーツはパッソルにあると筆者(松田義人:ライター・編集者)は考えています。

【生産ラインにまで女性が!?】女性向けファミリーバイクの代名詞となったパッソルを写真で(画像)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス