最短3分間隔も! 単線だけど大忙し 本数が多い鉄道路線とは

都市部の路線は通勤・通学輸送を担うため、基本的には複線や複々線で線路が敷設されています。しかし、一部には単線でありながら運転本数が非常に多い路線も。どこが該当するでしょうか。

観光地を結ぶモノレール 乗車率160%!?

■江ノ島電鉄線

 藤沢駅(神奈川県藤沢市)と鎌倉駅(同・鎌倉市)を結ぶ路線で、途中は道路上を走る併用軌道の区間もあります。

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浜松市内を走る遠州鉄道。ほとんどの駅に交換設備を設ける(安藤昌季撮影)

 本数が多い江ノ島~極楽寺間は1日77往復も運転されており、最も多い時間帯では毎時5本、最短14分間隔です。

■JR九州 篠栗線

 桂川駅(福岡県桂川町)と吉塚駅(同・博多市)を結ぶ路線で、大半の列車が乗り入れる博多~黒崎間には「福北ゆたか線」の愛称があります。

 1日78往復ですが、篠栗駅(同・篠栗町)の8時台の博多方面は、1時間7本もの高頻度運転が行われ、最短運転間隔は6分です。

■遠州鉄道線

 新浜松駅(静岡県浜松市)と西鹿島駅(同)とを結ぶ地方鉄道です。2~4両編成ながら、全18駅中16駅に交換設備があり、駅間距離も短いため、早朝深夜以外では毎時5本、最短12分間隔で運転されています。

 車両デザインがほぼ全て同じであるのも特徴的で、合理的な社風を感じます。

 以上、線路式の鉄道で筆者(安藤昌季:乗りものライター)が知る限りを挙げましたが、日本一は別にあります。

■湘南モノレール江の島線

 大船駅(神奈川県鎌倉市)から湘南江の島駅(同・藤沢市)までを結ぶ懸垂式モノレールです。湘南深沢~湘南江の島間で平日140往復あり、大抵の時間は毎時8本運転されています。最短運転間隔は7.5分と高頻度運転なものの、それでも富士見町~大船間では混雑率が163%に達するなど、大きな需要があります。

 ほかにも、JR相模線(1日63往復)なども挙げられます。いずれにも共通しているのは、大都市近郊に路線を持ち、“なくてはならない”地域の足として利用されている点でしょう。

え、単線ですよね… 本数多い時刻表(画像)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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