団体「カシオペア」消滅か? 北海道新幹線の開通から約10年 人気列車の将来がヤバい理由

かつては寝台特急「カシオペア」として運行され、現在は団体列車「カシオペア紀行」で使われるE26系客車。JR東日本が機関車廃車を始めたこともあり、注目が集まります。運行開始25周年を迎えたE26系について、振り返ります。

牽引できる機関車がなくなっている

 E26系は7種類の個室寝台と、食堂車、ラウンジカーを備えた12両編成です。7種類とは、

 

・カシオペアスイート(展望室付き/メゾネット)

・カシオペアデラックス

・カシオペアデラックス(階上/階下/平屋)

・カシオペアコンパート

 

で、車いす対応の「カシオペアコンパート」は、補助ベッドを展開すると3人利用もできます。

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新型事業用車両のE493系電車(画像:JR東日本)

 E26系は1編成のみのため、週3回運行という特殊な運行形態でした。JR北海道も導入を検討したようですが、実現せずに終わっています。「北斗星」同様、「カシオペア」もプラチナチケットとなる人気でしたが、冬季の札幌発は空席も見られ、1人用での販売も行われました。その後、北海道新幹線が開業したことにより、2016(平成28)年以降は団体旅行商品の「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」として現在まで運行されています。

「カシオペア紀行」は、基本的にはJR東日本管内のみでの運行です。客単価も寝台特急時代と比べ数倍のため、安定した収益を得られる黒字の「乗って楽しい列車」として、長く継続すると考えられていました。

 ただ、「カシオペア紀行」の牽引にも使われていたEF64形などの機関車が2024年より引退をはじめており、このままいくと機関車全廃も考えられる状況です。JR東日本が導入した事業用車両GV-E197系気動車やE493系電車は、客車の牽引能力を持つものの低出力のため、重いE26系を牽引できるのか疑問が残ります。

 将来の展望についてJR東日本に聞いたところ、「E26系の今後についてはお答えできません」との回答。未来永劫維持することは不可能でしょうが、運行されるあいだは「豪華寝台列車」としての憧れを集め続ける存在であってほしいものです。

「カシオペア」は短距離運行でも人気があるため、JR東日本が今後も維持するであろう大型蒸気機関車が牽引する旅行商品もありかと筆者は思います。重連ならE26系でも牽引できるでしょうし、蒸気機関車牽引ということで、現在より高額でも売り切れるかもしれません。

一度はココで寝てみたい? 最上級「カシオペアスイート」を見る(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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コメント

4件のコメント

  1. それなら、東北、北海道だけでなく、

    主に「関西」「四国」「九州」主に西日本中心に臨時、団体列車として運転させるべきだと思う。

    大体、今のJRは管轄内でしか走れないのははっきり言って間違っている!

    もう少し他の地域に活用させるべきだ!

  2. 貨物があるのに機関車全廃なんてあるわけない。

    EF64でなくても、高出力の電気機関車ならJR東日本には他にいくらでもあります。

    蒸気機関車の重連の方がよほど非現実的ですね。

  3. まあ想像するだけタダだけど実際は客車も老朽化が進んでるし、ましてや改造が必要なSL牽引なんて絶対実現できないだろうなーって。

  4. それはJR貨物ではなく?

    廃車回送とか配給,カシオペア牽引の機関車はどんどん廃止されてると思うんですけどJR貨物が貸してくれればということですよね

    北海道ではカシオペア紀行をJR貨物の機関車で一年運行していましたね