住宅地に巨大なコンクリート柱なぜ! 戦争で消えた「幻の京王線」じつは今でも一部現役です

東京都の郊外、八王子市に大正天皇が眠る多摩陵があります。かつては、その近くまで、京王御陵線という鉄路が延びていました。戦争の影響で廃止になったその路線の紆余曲折を振り返ります。

京王高尾線の一部に残っていた!

 その後、戦局の悪化に伴い、御陵線は1945(昭和20)年1月21日に「不要不急線」の指定を受け、休止が決まります。

Large 20250322 01

拡大画像

大正天皇多摩陵(石津祐介撮影)。

 不要不急線とは、軍事上撤去しても影響が少ないとみなされた路線で、輸送量の少ない支線や、観光輸送などが主力の別線、近傍に並行路線があり代替輸送が可能な路線などが対象とされました。

 これに指定されると、レールや橋脚、枕木などを他の重要線区に転用したり、武器を造るための金属供出で各種資材が転用されたりするため、事実上の廃線でした。私鉄路線などは、戦後そのほとんどが復活せずに消滅しています。

 御陵線も同様で、戦後の1948(昭和23)年に東急から再分離を果たした京王帝都電鉄は、宅地開発に伴い北野~高尾山口間を結ぶ高尾線を計画した際、御陵線の北野~山田間こそ復活させたものの、1964(昭和39)年に山田~高尾山口間が免許認可されると、同年に御陵線を正式に廃止しています。

 そして、高尾線は1967(昭和42)年10月1日に開業しました。なお、御陵線の片倉駅は路線の休止中に国鉄横浜線の片倉駅が開設されたため、京王片倉駅へと改称しています。

 こうして歴史の流れの中に姿を消した御陵線ですが、その遺構は高尾線だけでなく、廃線跡にいくつか見ることができます。国道16号を跨ぐ京王片倉駅下り線の架道橋のプレートガーダーは、御陵線開業当時のもので、「昭和五年 株式會社 横河橋梁製作所 製作」と書かれた銘板が今でも付いています。

【立派だな!】かつて八王子市内にあった「多摩御陵前駅」です(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号