「ちょっと異質」なJR川越線 “忘れられたような”存在のローカル線が大変貌できたワケ 今や日本トップクラスの“単線”

首都圏を走るJR川越線は、国防を意識したローカル線としてスタートし、現在は東京や神奈川まで直通する通勤路線に進化しています。その転機は新幹線の建設ですが、何が川越線の命運を分けたのでしょうか。

“中途半端な複線区間”でも「効果アリ」

 次の問題が線路容量です。全区間単線の川越線との直通運転は、通勤別線・赤羽線のダイヤ設定上の制約が大きく、遅れの波及・拡大など様々な問題が懸念されます。そこで1984(昭和59)年2月に廃止される日進駅付近の貨物専用線跡地を一部転用し、大宮~日進間1.7km(新設区間除く)の複線化が決定しました。

 これが現状、川越線唯一の複線化区間ですが、どうにも中途半端なように思うかもしれません。しかし国鉄の報告によれば、大宮~川越間の平均所要時間は、電化によって28分から24分に短縮し、同区間の複線化でさらに21分まで短縮可能とあります。

 また、川越線内で5分程度の遅延が発生した場合、全区間単線では遅延が最大15分に拡大するのに対し、一部複線化では埼京線への影響は限定的となり、ダイヤの回復も30分ほど早くなるとして効果の大きさを示しています。

 こうして川越線は1985(昭和60)年9月30日に電化・一部複線化し、埼京線への直通運転を開始しました。今年で電化40周年の川越線は、単線としては輸送量が日本トップクラスの通勤線へ変貌しています。そして2030年、埼京線に組み込まれてからの歴史が、開業から電化までの45年間を上回ります。

【さらに変わる?】川越線「架け替え」のイメージ図(画像)

Writer:

1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄(東京メトロ)で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。鉄道ジャーナリストとして執筆活動とメディア対応を行う傍ら、都市交通史研究家として首都圏を中心とした鉄道史を研究する。著書『戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団』(2021年 青弓社)で第47回交通図書賞歴史部門受賞。Twitter:@semakixxx

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コメント

1件のコメント

  1. 沿線民なので、あえてコメントしておきます。

    ラッシュ時は登上り最大8本、下り5本と

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