「山陽と山陰を連絡する高速」をさらに延ばす! 「米子道 境港延伸」ルート3案提示 具体化へ

国土交通省 中国地方整備局は2025年6月13日に開催した審議会にて、米子道の“境港”延伸についてルート帯案が示されました。

ルート3案どんなの?

ルート帯案の一つは、米子道からそのまま国道431号沿いに北上する、弓ヶ浜半島の「東側ルート」。もう一つは、米子JCTからやや山陰道沿いに進み、半島の中央を縦断する「中央ルート」。3つ目は、中央ルートよりもさらに山陰道に沿って進み、半島の西側から北上する「西側ルート」です。

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弓ヶ浜半島の付け根に位置する米子市街。西側ルートはこのあたりを通る想定(画像:PIXTA)。

 なお、いずれのルートも、半島の北西に位置する米子空港周辺を避けるように設計されており、最終的には東側ルートに合流する線形となっています。

 最も短距離となる東側ルートは、国道431号を活用した全線高架橋案が想定されています。ただし、国道沿いのけやき並木の撤去が必要となるほか、自然環境への影響が懸念されており、事業費は最も高く「約4300億~5300億円」と見込まれています。

 一部が山陰道と重複する中央ルートは、高架構造区間が東側ルートより短くなり、事業費は「約3500億~4500億円」とされています。

 西側ルートは最も延長が長くなるうえ、米子駅西側の湾をまたぐ設計のため、事業費は「約3700億~4700億円」と見積もられています。

 今後はこれらルート帯案に基づき、地域住民を対象としたアンケートなどが実施され、概略ルートや構造の検討が進められる予定です。

 ちなみに、この鳥取・島根県境にまたがる地域では、「中海・宍道湖8の字ネットワーク」という道路構想も存在します。これは、米子道の境港延伸だけでなく、松江だんだん道路(松江第五大橋道路、開通済)や、宍道湖北側の既開通・整備中の路線を組み合わせ、中海と宍道湖を囲むように「8」の字を描く道路網を形成するものです。

【壮大!】これが「米子道 境港延伸」の計画です(地図/写真)

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