「史上最大のジェットエンジン」巨大化の理由はパワーアップだけじゃない!? メーカー担当者に聞いたら納得でした

大手エンジンメーカーのGEが開発した史上最大のジェットエンジンがパリエアショーに展示されていました。巨大なエンジンは駆動音も大きく、燃費も悪そうですが、そんなことはないと言います。その理由を聞きました。

でっかくなっちゃった理由とは?

 静粛性についてGE社は「推力あたりの騒音レベルにおいて、GE史上最も静かなエンジン」と説明しています。一見、大型のエンジンが静かというのは矛盾しているようにも感じられますが、これはバイパス比の向上によって実現したといいます。

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パリエアショーに展示されたGE9Xエンジン(布留川 司撮影)。

 GE9Xは、エンジンの大型化によって約10:1という高いバイパス比を実現し、ファンブレードの枚数もわずか16枚に抑えられています。この設計が、騒音低減に大きく貢献しているのです。

「エンジン内部では、燃焼器を通る空気(コアフロー)と、それ以外の空気(バイパスフロー)がそれぞれ後方に流れます。両者がノズル後方で混ざり合う際に騒音が発生します。高バイパス比のGE9Xではこの混合がよりスムーズに行われるため、結果として騒音が抑えられるのです。通常、操縦士が騒音に気を取られることはありませんが、空港周辺の環境対策という観点では、非常に重要な技術的ポイントといえます」とスタッフは説明してくれました。

 GE9Xはこの静粛性に加え、従来型(GE90)と比較して約10%の燃費改善、新素材のカーボンファイバー複合材やセラミックマトリックス複合材(CMC)を採用したことによる軽量化・耐熱性の向上など、最新の航空技術を結集した次世代エンジンとなっています。

 一方で、このGE9Xを搭載するB777Xの開発・納入は当初の予定より遅延しており、どれだけ静かなのかその音を空港周辺で聞けるようになるのは、もう少し先になりそうです。

 とはいえ、それも遠い未来のハナシではないので、新型のボーイング777Xが民間航空輸送の主力を担う存在になることは間違いありません。羽田や成田に姿を見せるのも、もうすぐです。

【滅多に見られません!】これが最新エンジン「GE9X」の内部です(写真)

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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