【懐かしの私鉄写真】「西武車の楽園」になる前の三岐鉄道、何が走ってた? 半世紀前の多彩な顔触れ

三重県を走る三岐鉄道三岐線では、JR東海から譲渡された5000系の営業運転が始まりましたが、50年ほど前は自社発注や小田急、相鉄など多彩な車両が走っていました。

この記事の目次

・カルダン駆動も吊掛式もいた1977年

・元小田急車や元相鉄車と並ぶ自社発注車両

・三岐鉄道で確認できた形式と車号

【画像枚数】全6点

カルダン駆動も吊掛式もいた1977年

 長らく西武鉄道からの譲渡車が主力だった三岐鉄道三岐線では車両の世代交代が始まり、2025年5月から5000系(元JR東海の211系)の営業運転が開始されました。

 私(楠居利彦:鉄道ライター)は1977(昭和52)年に初めて三岐鉄道を訪れていますが、この時の本命は近鉄北勢線(現・三岐鉄道北勢線)で、三岐鉄道(三岐線)はついでの立ち寄りでした。そのため写真は車庫のある保々の構内で6コマしか撮影していません。当時は自社発注のモハ120形、クハ210形のほか、小田急や相鉄からの譲渡車もいて、これらをひととおり撮影していますから、ついで撮りにしてはそこそこの成果があったと思います。

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左は自社発注でカルダン駆動のモハ120形、同系のクハ210形もあるが固定編成ではなく、吊掛式の在来車と連結されていた。右は元豊川鉄道のモハ100形。後方には貨物列車を牽くED45形の重連が待機している(保々/1977年2月14日、楠居利彦撮影)

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Writer:

1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。

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